第3話
「ただの火災ではありません。わたくし達も消火に向かいます。二人はあの子達を頼みます」
「わかりましたわ、ねぇジーク」
「ああ」
「では」
ゲイルとジークの言葉にファウラスは安心して消火に向かった。
「グランマ、大変だってばさ」
ソロモン寮の寮長・アインが空飛ぶほうきに乗ってファウラスに近寄る。
「どうしました?」
ファウラスはアインを見る。
「シスターやブラザーだけじゃなくて生徒達も大量に行方不明だよ。火事を消すにも人手が足りない位」
アインが言う。
「ペテロ寮の生徒達もですか?」
「いや、あそこだけ無事」
「能力を最大に生かして消火活動を続けて下さい」
「ほ~い」
アインは空に飛び上がると消防車のホースみたいな物を手にして人工的に激しい雨を降らせた。
ソロモン寮の消火活動はすぐに終了した。
「ジャンヌ」
ファウラスはマリア寮の寮長であるジャンヌを見つけて彼女に駆け寄る。
「寮生達が姿を消しました。そのお陰で一人で消火活動ですよ」
ジャンヌはファウラスに愚痴をこぼす。
「ペテロ寮に寮生が残っている様です。わたくし達も向かいましょう」
「でも火は…」
「消してから参りましょう」
ファウラスが指を鳴らすと火はまるで自分から消えたかの様に消えて行った。
「グランマ、あたし達の苦労は?」
ジャンヌはがっくりと肩を落としている。
「時間が無いものだから」
ファウラスは笑って誤魔化した。
ジャンヌはファウラスについてペテロ寮に向かう。
するとそこには既にアインが到着していた。
「鍵、開けてくれない」
アインはドアをガシャガシャ鳴らしながら言う。
「中へ入りましょう。二人はついて来れたら来る様に」
ファウラスは鍵を魔法で開けて寮の中に入った。
「ファウラス様、お手数をかけさせて申し訳ございませんでした」
寮長のミコトがファウラスに駆け寄る。
「貴方が結界を張ったお陰でここには寮生が残っている様ですね。一体何が起きたと言うのです?説明出来る者は居ますか?」
ファウラスはペテロ寮の中をぐるっと見回した。
「グールが現れて他の寮生をさらって行ったのです。シスターやブラザーも犠牲に」
ミコトが状況を簡単に説明する。
「皆はこのまま待機する様に。ミコト、アイン、ジャンヌはわたくしと共に来て下さい」
ファウラスは瞬間移動で教会に戻って来る。
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