カウントダウン

第1話

終業時刻を迎えた午後7時。


一日中ほぼ座りっぱなしで凝り固まった体を伸ばしていると、自分のデスクに置かれた卓上カレンダーが目に入った。


そこには仕事のスケジュールの他、いくつもの丸が書かれている。


せっかく丸を付けたこのスケジュールもしばらくは空白となってしまって、何の意味も成さなくなってしまったことに思わずため息が漏れた。


今日は金曜日。


本来ならようやく訪れたこの週末に解放感で満たされて、明日が来るのを待ちわびてるはずのこの時間。


だけど今日ばかりは喜べそうになかった。

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