1話
「散々な目にあった……」
「いやあれは結構面白かったよ。遅刻が確定してるのに教室にスライディングしたのは」
「うるさい、陽キャめ、消すぞ」
今話しているこの陽キャはなんだかんだ中学からの親友だ。
名前?そんなもんは割愛してやるぜ
「でもさ、あの人の隣に立ちたいんだったら、そんな醜態さらしちゃダメだろ~」
「んぐっ、た、確かにそうだけどさ…」
親友は教室の奥のある女生徒を見ながら言った。
名を
学校の球技大会ではその才能をいかんなく発揮し、
ていうかなんだよ、日本のニケって。つけた人絶対ゲーム廃人だろ(偏見の塊)
そんな彼女の素質を見込んでいるのか、どの部活も彼女を引き込もうと毎日計画している。
そんな女神様は、スタイルもよく顔がとても整っている。
この学校の生徒はだれも手を出すことができない。高嶺の花、という言葉はこの人のために生まれてきたといっても過言ではないと思う。
それゆえ、『イケメンにしか告白は許されない』という暗黙の了解も生まれた。
しかし、コミュニケーションが苦手なのかいつも一人ぼっちでいる。
今は読書をしているが、その姿は騒ぐことを許さない神域と化す。
…実際10分休憩なのにみんな廊下でしゃべるのはそれのせいでもあったりする。
「ったく。あんなに有名で校内一ともてはやされる秋葉先輩でも駄目だったのに…お前は勝てるのか?」
「恋はイケメンだけが出来るもんじゃないだろ?誰にだって権利はあるはずだ」
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