カムフラージュ。〜星を超えた恋〜
猫の尻尾
第1話:ナンパ。
私の名前はライラ・・・本当の名前は超長いからやめとく。
私の生まれた星はここから遠く何億光年も離れたところにあってね。
本当なら、その星で何不自由なく過ごしてるはずだったんだけど、 お父さんの会社が潰れて多額の借金を背負うことになったの。
で、借金取りに追いかけられて・・・お父さんとお母さんと私と妹の四人、一家で
自家用UFOに乗って、この辺境の地球に夜逃げしてきたわけ。
私には一つ違いの「ウラ」って妹がいて、姉妹だけどまあ親友みたいなもの。
しっかりしてるから、妹が私のおネエさんみたい。
妹のウラは地球に来て、この星のアイドルって呼ばれてる男子に夢中になってる
最中・・・らしい。
地球のことは私より詳しいかも。
そう言ったいきさつで今、私はこの右も左も分からない地球にいるの。
地球のことは、宇宙を飛んできてる間に少しは勉強したけど、それでも分からない
ことだらけ。
それに私の見た目が地球人とは、かけ離れた容姿だから地球人に紛れても分からないように、地球人の女性そっくりにカムフラージュしてるの。
カムフラージュって言っても顔の造形はそのまま、変えないままだと地球人に
バレちゃうと困るから・・・。
私、基本可愛いから・・・顔は変える必要ないの。(⌒-⌒; )
だから主に顔の模様とピンクの顔色と髪の色を変えて地球人と同じにしてる。
でね、UFOの中に一日中いたら退屈でおかしくなりそうだったからタブレットを持って恐る恐る街に出てみたの。
地球ってめちゃ高くて四角いビルばっか・・・私の故郷とは随分違う。
地球人ってみんな足が速いし、誰も見向きもしないで歩いてるし人のことなんか
無関心って感じ・・・。
右往左往して人に酔いそうでめまぐるしいったら・・・。
それに車って呼ばれてる人が乗った箱が、排気ガス撒き散らしながら走ってるし。
「あ〜あ、街にはなんとか出てきたけど・・・お腹が空いたってどこに行っていい
んだか・・・」
「どうしよう・・・右も左も分かんない・・・」
「しょうがない・・・帰ろうかな・・・」
って思った矢先・・・。
「あの・・・すいません」
「はい?・・・私?」
「そう君・・・今、ヒマ?・・・それとも誰かと待ち合わせ?」
(わ〜〜〜〜〜超イケメン・・・)
「いえ・・・待ち合わせって訳じゃ石・・・忙しくはないですけど・・・」
「じゃ〜さ、付き合ってくれない?俺と」
(なによ・・・いきなり)
「あなた誰?」
「あ、ごめん、俺?俺は・・・え〜と・・・みつ・・・じゃなくて
星・・・そう・・・星野・・・星野 よしと・・・」
「ほしの?・・・よしとさん?」
「あ〜あのさ・・・念のためだけど君、俺のこと知ってたりする?」
「知りません、初対面ですけど・・・どこかでお会いしてます?」
「知らないの俺のこと・・・まじで?・・そうなんだ・・・そんな子も
いるんだ・・・」
「君、ユーチューブとかテレビとか見ないの?」
「あ〜・・・ちょっとよく分かんないんですけどぉ〜」
「え?それも知らないの?」
「ダメなんですか?」
「いい・・・まあいいや、世間は広いから君みたいな子もいるんだ、
そうなんだ・・・そのほうが都合がいいや」
そう言って、よしと君はクスって笑った。
「何が可笑しいんですか?」
「いや、なんでもないよ・・・いいんだ・・・」
「じゃ〜、俺と付き合ってよ」
「いきなり、そんなこと言われても・・・」
「今から夕方まででいいからさ」
「それで俺のことが気に入らなかったら、そう言ってくれていいから・・・」
「なんで私なんですか?」
(他にもヒマそうな女がいるでしょ?・・・)
「ん〜君が可愛かったから・・・だから声かけたんだけど、そう言う理由じゃ
ダメかな?」
(うん、可愛いってのは間違ってはないぞ・・・)
「そんなことないですけど・・・いけないって訳じゃ・・・」
「じゃ〜オッケーだよね」
(なんとなく強引な人)
(地球の男子は女の子を見るとすぐ声をかけるの?・・・)
「じゃ〜行こうか・・・」
「あ、はい・・・」
(なに、へこへこついてってるんだよ私は・・・)
(でもま、いっか、ひとりでいても、どこにも行けないし、つまんないし)
私はその「ほしの よしと」って超イケメンに、ついていくことにしたの。
その、ほんの軽い気持ちが大変なことになるなんて知りもしないで・・・。
つづく。
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