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side Chihiro
ふと寂しいと感じる時がある
そうなった時は地元に帰って、地元の友達と思いっきり遊んで時間を忘れて語り尽くす
そうしたら沈んでた事が馬鹿馬鹿しく思えて、
気持ちが楽になる
でもこのご時世
東京に居る私は安易に地元に帰る事が出来なくて、
リモートで皆んなと話したりしたけど、気持ちが晴れなかった
やっぱり誰かと会わないとダメみたい……
頭がおかしくなりそう……
いや、もう手遅れか
だって、いきなりお隣さんに抱き着いたりしたんだから
家に戻って、我に帰って、冷静に考えたら、
ものすごく馬鹿な事したなって
テレビで見ていた人だよ?
アーティストで俳優さんだよ?
『ほんっとに、私の馬鹿……。』
ブーッ……
〝佐々木 稑がファイルを1件送信しました〟
ブーッ……
〝インスタに載せる前に、
ちーちゃんに聴いてもらいたいから
聴いてください。〟
送られてきた音声ファイル
柔らかくて、優しいピアノの音色に合わせて、
本当に直ぐ傍で優しく語りかけるような彼の歌声
歌詞が心に響いた
聴き終え、どうしてか気持ちが少し晴れた気がした
ピーンポーン……
『えっ……。』
インターフォンの画面に彼が映っている
ねぇ、勘違いしちゃうよ?
ファンとかそういうのじゃなくて
1人の異性として好きになっちゃうから
ガチャッ……
「やっぱり心配で。」
『さっくん……。』
「何かあったら俺に言って?
自粛でどっか行ったりとか出来ないけど、
こんな風に知り合う事が出来たんだし。
お節介かもしれない。
うざいかもしれないけど、
ちーちゃんの力になりたいんだ。
……ビジネスパートナーとか無しで。」
『さっくん……。』
「俺は笑ってるちーちゃんが可愛くて好き。」
ドクンッ……
彼から出た〝好き〟は
私が思っている〝好き〟とは違う
きっと私の事を慰める為に言ったんだ
そう思うと胸が締め付けられるように苦しくなった
嗚呼……、私はとんでもない人に恋をしてしまった
「お節介おじさんでごめんね。
でも言った事、全部本心だから。」
私の想いは交わる事のないだろう
この時の私はそう思っていた
To Be Continued……
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