SNSの脅威と封印の祠 4-2
ただ、四人の一人はとても見覚えがある姿で――。
「さっきぶりだな、女将」
「ええ……。お待ちしておりました。
右端に座る
年齢的にまだ若い
一番手で声をかけてきた女は、ゆるく後ろへ束ねられた白い髪に、前髪が左右へ揃えられ黄色い瞳をしている。服装は艶のある白い着物姿で、
そして彼女の髪の毛に混じる数体の白蛇が、小さく細い舌をチロチロと出して入れしている。
彼女の背後には
「――見た目からして……白蛇に、天狗と……河童か?」
「――口を慎め、吸血鬼! この方々は偉大な最上位のあやかし様方だ! 様をつけろ!」
「"小娘"――吸血鬼じゃない。ヴァンピールと呼べ……古い歴史だけの産物と一緒にするな」
鋭い目つきで睨みつける
「――失礼。まだ若いものだから、躾が行き届いていなくて。アタシの顔に免じて、怒りを鎮めてくれないかしら?」
スーッと妖力を隠したことで妖気が消えた途端、その場でしゃがみ込んだ女は耳がペタッと髪につき、尻尾を丸めて震えている。
それに対して助け舟を出したのは
「そこまでの妖力を隠せるようになるなんて、さすが
「それは、
冷静を取り戻した
ちょうど四人と向かい合う形だ。
こっそりと
冷静になった
一人が黒い天狗の仮面を被り、着物ではあるが神社の神主が着ているものに近い格好をした紺色の髪色をした男。
もう一人は白髪頭であごひげを生やし、大事そうに白い皿を両手で抱いている明らかに一番年上の初老な男。仙人と呼んでもよさそうな
「それでは、まずは最初に話しかけたアタシから……。名を
袖元で艶のある赤い口紅を塗った唇を隠して名乗る
一見大人しく、礼儀正しく感じられる
あれは男を喰う側の女だと、海外での経験上すぐに分かった
そもそも
但し、弱肉強食の世界で生きるあやかしに年齢は関係ない。つまり、人間のように目上に対して敬語も不要。
ただ、長く生きた経験は武器になり、今回の
「――
「
「俺もそう思っていた。それに、馴れ合わないのは同感だ。俺も馴れ合いに来たわけじゃない。その爺さんは退屈で寝たんじゃないのか?」
目を閉じたまま微動だにしない年長者な初老の男からは小さな寝息が聞こえてくる。
思わず笑ってしまった
「それでは本題に入りましょうか」
初老の男は寝たまま
「今後の
ただ、人間を殺していない者は下位に落としたい。
それが出来るのは金の瞳を持つ最上位でも数少ないあやかしだけ。
「つまり。上位のあやかしの妖力を奪い取った
「他者の妖力を奪って自分の物にするあやかしは指で数えるほどしかいないの」
「その話は女将から聞いた。俺はそれだけ
「はい。王のような存在がいない代わりに、金色の瞳を持つ最上位のあやかしがいる」
言葉を濁す
二百五十年生きてきた
「御託は良い。貴様たちが俺に何をさせて、させたくないのかハッキリ言ってみろ」
二人同時に
「せっかちさんも嫌いじゃないわ。貴方にして貰いたいことは、均衡を壊さないよう殺しは最小限にしてほしいのと――妖力だけを奪って無力化してほしい」
「ふむ……殺しは最小限にして欲しいと。だが、妖力だけを奪うなんてことが可能なのか?」
「金色の瞳を持つあやかしは、同族を殺すと自動的に相手の妖力を奪えるの。それと同じく、妖力だけを奪って
「……そんなことが出来るとは思わなかった。いや、でも……一時的とはいえ血と共に吸った
元々授かった妖力以外で力をつけてしまうあやかしが一人でも出ると、保たれた均衡が崩れるらしい。
なぜなら、均衡を保っている間は人間の世界に手を出さないと縛りを受け入れ、大人しくしている――生まれた瞬間から最上位と呼ばれるあやかしがいるから。
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