第26話
「藤崎、答えたくなかったら、」
「彼氏……いらないとは思ってないですよ。ただ」
「ただ?」
「ゆっくり、少しずつでいいんです」
「ん?」
「だからこれからも合コンは参加しません。合コン参加しなくていいなら仕事の方、引き受けますから!」
そう、少しずつこの片想いを温めていきたい。
柾木さんに会うたびにドキドキしたり、会いたいから仕事も自分磨きも頑張れる。
今の自分を好きだと思えるから。
平日の飲み会は早めの解散となり、同じ沿線の仲川さんと電車に乗った。
「いつもお二人共飲むわりには、翌日全然平気そうですよね」
「翌日に響くような飲み方するわけねぇだろ」
「そういえば、最近飲み会の回数増えてません?彼女さんに怒られますよ」
仲川さんには同棲中の彼女がいると以前聞いたことがあった。だから、彼女の機嫌が悪くなるから飲み会の参加も減らすのだと言っていた。ところが、先週は二回、今週もまだ水曜日なのにすでに一回だ。
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