第17話
「……フレンチのフルコース、予約しておいてよ」
和真の質問には答えずに、無謀とも思える要求を突きつけた。
だって、クリスマスまであと数日となった今。
ただでさえ予約が取りづらいその日。
美味しいレストランなんて、ほぼ予約で一杯であるはずなのだから。
それなのに。
「任せとけ」
その男は余裕綽々といった様子で満足気に笑みを浮かべ、開いたエレベーターに向かって足を踏み出していた。
その背中を複雑な気持ちで見つめながら、果歩もエレベーターに乗り込んだ。
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