第280話

ああ、そうだった。



と柚季は今更ながらに気が付いた。



自分はずっと一緒にいて、もう何の違和感もなかったけれど。


だけど、世間的には。



「朝陽さん、でも、千秋ちゃんは」


「待て。じゃあ、一緒に暮らしてるってことだよな?」



なぜか動揺したようにそう言った朝陽に柚季が頷くと、彼は眉間に皺を寄せて厳しい表情を浮かべた。



「この事、あいつは知ってんのか?」


「あいつ?」



朝陽の言う“あいつ”が、またしても分からなくて、柚季は首を傾げた。


以前も、同じような違和感を覚えた事を思い出す。

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