白々しい
「ただいまトナリ…」
「お帰りなさいお嬢様、おや、随分疲れた顔をしてますね」
「もう疲れた…高校で生きていけないかも…」
「あれ、竹中さんに抱きつかなかったんですか?」
「抱きついたわよ!でも駄目だった!」
ホントになんで駄目だったんだ?竹中さんに抱きついたのに…
「抱きついても信じなかったんですか!?あの竹中さんですよ?あんな禿げ頭のずんつぁまに抱きつく女など居ないと思ったのですがね」
前から気になってたけどどうしてトナリはそんなにハゲに厳しいのかしら…竹中さんみたいないいハゲだっているのに。
「"ハゲにも優しい女の子"だと思われたわ」
「えぇ…もう女でいいんじゃないですか?」
「良くない!誤解されて困ることは無いけど何となく嫌!」
「散々な日だったのですね、かわいそうに…」
あ、でも今日は香織って友達ができた、いい事もあった!
「でも悪いことばかりって事でもなかったわよ、友達が…」
…友達…香織はあたしのこと友達だと思ってる?まだ1度会っただけだし…まだ知り合いかも…
「お嬢様?」
「…知り合いが出来た」
「なんでそんな微妙な…友達じゃないんですか」
「あっちは友達って思ってないかも…」
「なんでそんな気弱になるんですか…あぁ、その香織って人は男って信じてくれたんですか?」
「信じてくれた!唯一よ、信じてくれたの!」
「なら友達でしょう、唯一信じてくれたんでしょう?」
たしかに…!
「たしかに、香織は友達!あ、写真撮ったの、見る?」
お昼に一緒に写真を撮ったんだった!…見れば見るほど可愛い顔をしている、悔しい…
「可愛らしい方ですね、お友達ができてよかったです、あ、気をつけてくださいよお嬢様」
「え?何を?」
「高校生というのは単純です、男女が2人で居たら付き合ってるだなんだって騒ぎますから」
「あ、香織も男だよ」
「え?」
「香織も女装なの、初めての女装友達よ!」
「…よかったですね…」
「トナリ?」
トナリが疲れた顔をしている、どうしたのか…
「それにしても随分ちゃっけぇ弁当箱ですね、男なんでしょう?男子高校生がこの量の弁当で足りるとは思えないのですが…」
「トナリもそう思うよね!?足りるか聞いたら"千歳さんが食べ過ぎなだけです"とかなんとかって…香織が食べないだけよね!?」
「うーん…カオルさんとやらは少食だしお嬢様は大食いです」
「あたしが大食い?そんな訳ないでしょ、普通よ」
「一升炊の炊飯器並の大きさの弁当はですね、普通とは言わないのですよ」
「なんと、知らなかったわ」
「白々しいですね…」
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