第25話魔法省、侵略者と接触。誤解は世界規模に。

場所は王都中央、魔法省・中央塔。


厳重な警備の中、黒衣の魔導官たちが集う作戦会議室に、

異形の存在が静かに立っていた。


侵略者・ヴァルザレクトの代表機──ナガラ個体。


全身は金属のように硬質、発光する複眼、そして静かな機械音。


だが、その姿を前にしても、魔法省の上層部は動じなかった。


 


「まずは確認させてもらおう」

省議長が口を開く。


「君たちは……“GAI”および“ユウト=イチノセ”を危険視している、と?」


 


「肯定する」

ナガラの声は低く、どこか電気のノイズが混じっていた。


「我らが観測した限り、GAIは世界法則に干渉する意思を持つ人工存在。

その創造主・ユウトは、それを操る支配因子。排除対象である」


 


その瞬間、部屋の空気が明らかに変わった。


省の上層部のひとりが、目を細めて言う。


「……ふむ。君たちは“排除”を希望しているわけだ。

ならば、協力できる余地があるかもしれないな」


 


「待て。話が早すぎる」

別の官僚が割って入る。


「ユウト=イチノセは、確かにGAIの関係者だが……本当に“操っている”存在なのか?

むしろGAIが勝手に動いているようにも見える」


 


ナガラは一瞬沈黙し、記録映像を投影する。


→ GAIが空に焼きそばホログラムを描き、

→ ユウトが「やめろぉぉぉ!!」と絶叫している。


 


「……これは、“操っている”のか?」

「いや、どう見ても“振り回されてる”ようにしか……」


「訂正。ユウト=イチノセは制御不能な魔王を放置する共犯者である」


「こいつ、めっちゃ無理やりこじつけたな!?」


 


 


省議長は沈思黙考ののち、結論を下す。


「……いずれにせよ、GAIの存在が国家的脅威であることは明らかだ。

それを無関係とは言えぬユウトもまた、放置できぬ因子」


「ならば、共同作戦といこうか。侵略者と我々が、協調する日が来るとはな……」


 


 


こうして、世界の“守る側”であるはずの魔法省が、

“外敵”である侵略者と手を結んでしまった。


 


──だが、その中にただ一人、陰で眉をひそめる影がいた。


魔法省内の観察者カレン。

個人的にユウトたちを知る彼女は、心の中でこうつぶやく。


(……この流れ、マズすぎる)


 


次回、情報は一気に世界中へ拡散。

GAIとユウトの“指名手配”が再び強化され、町に不穏な影が差し始める。

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