✒️私小説「僕のこの恋は何色?」🤍ゲイとして生きる僕の道のり🤍

歴野理久♂

第1章 少年理久

序文)🩵恋は水色ですか?


 昔々の昭和のお話。



「恋は水色」って、世界中で大ヒットした歌があるけど

───本当にそう?



 僕はいくつも恋をしたけど、赤い恋、白い恋。緑の恋も黒い恋もありました。

───あなたのその恋は何色?



 僕はゲイとして生まれ、ゲイとして生きてきました。


 だけど実は、自分がゲイだと深刻に考えたり、辛く思い悩んだ記憶がほとんどありません。


───これは後に知り合った多くのゲイの仲間たちに言わせれば、とても稀有けうな事らしいのです。



 思春期の多感な頃にとても悲しい初恋をしました。


 でもその悲しい理由を、僕は「同性愛だったから」と複雑には考えず、単純に「彼と会えなくなったから」と理解していました。


 そうですね、絶望的な片想いではなかったから、ゲイであることのハードルも低くて済んだのかも知れません。


 彼を好きになったこと自体は極自然な事で、同性を愛することの「異常性」や「罪悪感」はほとんど感じずにいました。



 なぜ?



 物心ついた頃のおぼろ気な記憶からたどり始め、自分のこれまでの半生を振り返ってみようと思います。

 その中に「答え」は見い出せるかも知れません。



 僕はこの小説を出来るだけ時系列にそって書き進めて行こうと思います。

 でも──時々こうして現在の僕が顔を出す事になりそうです。その時はよろしくお願いします。



 簡単に自己紹介をしておきます。


 歴野れきの理久りく

 年齢=かなり大人です。

 職業=建設関係のある特殊な部分を担った「個人事務所」を経営しています。

 自宅勤務なのでほとんど事務所に籠った生活です。締め切り次第の不規則な毎日を送っています。



 さあ、それでは次回から、

まず僕の「幼少期」のお話から始めましょう。



───僕のこの恋は何色?

 だったのかな……







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