第5回お題 三題噺「天下無双」「ダンス」「布団」」

三雲貴生

第1話『四季の魔女たち』

 最近、1日の温度差が朝晩で10度超えたり、1週間毎に暑い寒いが変わったり──季節がおかしいのは、魔女見習いたちが入学試験を受けているからです。



 2025年、春の事です。四季を見守る魔女たちが揃って廃業しました。魔力が衰えたからです。



 四季の魔女たちは、春夏秋冬の移り変わりをサポートする仕事をしていました。

 それが出来ないと、キチンと四季が変わりません。


 この十年そんなハッキリしない季節が続いていました。

 だから四季の魔女たちは廃業する事にしました。


 困ったのは魔力は有るのに使い方を知らない子供たちです。


 魔法使いは、普通、世襲制で──家で勉強していました。親たちが魔力を失ったため──魔法が使えなくなり──魔法を観ることさえ出来なくなりました。だから自分の子供たちに魔法を伝える事が出来ません。


 そこで四季の魔女たちは、師匠に自分の子供たちの教育をお願いする事にしました。


 優しい師匠は「やっても良いよ。でもね、魔法の素質がある子だけね」と言いました。


 その魔女たちの師匠が四季の魔女たちの息子や娘たち4人を弟子にする事となりました。


 2025年、春。その魔女見習いたちの入学試験が開始されました。

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