第2話

この日、2年に進級した。


特にやりたいこともなくて、

毎日楽しく笑って過ごしたい

というのが私のモットー


隣を歩いている琴美も同じ考え。


琴美とは小学校からずっと一緒


仲良くなったのは中学に入ってからだけど、

気を遣わなくていい友人だから、

お互い楽だと思っている。



「美都希。これ見てみ。

この子の顔崩れ過ぎじゃない?」


ゲラゲラ笑いながら見せられた携帯には、

男の子の驚いた顔の画像。

驚きすぎて目が飛び出そうなくらいに開いている。


「ウケる、この顔。

どっから見つけてきたの?」


「春志が送ってきた」



春志と琴美と私。

3人一緒にいてくだらないことで笑い合ってる仲間。

ほんと、この2人といると楽。



「春志かー。今年は違うクラスになりたいな」


「そうね。でも美都希とは、今年こそ同じクラスにしてほしいよね」


「大丈夫。神様にお願いしといたから」


「美都希の神様、怪しいんだけど…」


中2以来、ずっと別のクラスだった琴美と同じクラスになれるように祈りながら、

クラス分けの名前が張り出されている正面玄関へと向かうと、


そこにはたくさんの生徒が溢れていた。

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