ブラックゴールド 下【完】

みゆ

第七章

茶色

第1話

あたしの目の前に修綺がいる。




その事が現実味がなくて、何故か幻の様にさえ思ってしまう。





修綺がいる。




あたしの前に。




やっぱり修綺。




あたしが修綺を見間違えるわけなんてないんだ。




毎日一緒にいて、あたしがとてもとても愛した人で―――…






――髪が茶色くても見間違えるわけもない。





「…元気…してたか?」




修綺の声があたしの耳に伝わっていく。





…修綺だ。




修綺の…声だ。





上手く声が出なくて、喉がカラカラして、どう声を出していいか分からなくて、




あたしはゆっくり頷く。

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