第35話

だって、あたしは何もできなかった。



想うだけで、伝えることすら。



瑠衣ちゃんみたいに一生懸命になることもできなくて、



本当にただただ想うだけで。





――…もしかしたら、本当にもしかしたら、あたしが彼に告白して…想うだけじゃなく伝えることができたら、



できるような性格だったら、何か変わったかもしれない。




実際、彼は瑠衣ちゃんに特別な何かを感じ――…



そして今ではこんなに瑠衣ちゃんを愛しているんだから。

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