第16話

星と私は移動して食堂へやってきた。


「うわ~これが大学の食堂か!!凄い!!」


やっぱり高校とは比べ物にならないと思って感心していると星がじっとこっちを見てきた。


私はいたたまれなくなり「星?どうしたの?じっと見てきて」


すると星は「ごめんごめん!なんか去年のことを思い出してさ」


「去年?」


「そう、去年一緒に食堂来た時も全く同じ反応してたから何か懐かしくて」


そういって笑う星はどこか遠くを見ている感じだった。


《そうだよね・・私はその記憶がないんだから一緒に懐かしむこともできないんだよね・・・》


少し残念に思っていると


「さてと、莉奈は何食べる?星くん今日はおごってあげます!」そう言って笑ってくれる星を見てどこか安心した私は星にカツうどん定食を頼んだ



カツうどん定食とはこの大学の人気メニューでカツ丼とミニうどんのセット


好物ばかりがあるセットだったので私が迷わずそれを頼んだ


食べてる途中星が「莉奈って昔からうどん好きなんだな」と言ってきた。


「うん!うどんはいくらでも食べれる位大好き!3食うどんでもいいよ~」


笑って言うと星は「そんなに食べたらさすがに飽きるだろうwww」


そんなたわいもない話をしてるのがなぜか心地よく楽しかった。


その時今朝見かけた女の人がまた現れた。

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