姫王子の受難〜貞操逆転の世界なら彼女が作れると思っていたのに作れず更に作らないと退学処分をさせられるのですけど!?〜
人中の蝮
第1話、このままだと退学ってマジですか!?
「翔也!貴方にはこの一年間で彼女を最低3人を作ってもらいます。もし達成されない時は退学処分とさせて頂きます」
俺はこの世界で史上初の事を言い渡されていた。男が滅茶苦茶に優遇されている世界で今、学園長からこれからの行動次第では退学処分と言われた。
それは高校生活一年目の終わり、2月の頃に俺は学園長から大切な話があるとして呼び出しを食らって話を聞いたのである。
・・・いやいやいや、どうしてこうなった!?こう見えてズル休みはしていないし出席は皆勤賞だし成績も英語を除いて4か5しかないのにとこれまでの事を思い出しながらどうしてこうなっているのか考えていた。
やはり英語があまりにも酷いからそれで退学になってしまうのですかと慌てながら叫んだ。
「・・・はぁ、貴方が女性なら何も問題はなかったのでしょうけどね。残念な事に貴方は男性であり、数多くの異性に嫌われている事を自覚をしなさい。貴方は裏で何と呼ばれているのか知っているのかしら」
知っているますよ、それは姫王子でしょう。殆どの女性からそう言われているから嫌でも分かりますよ。
姫王子、それはここ最近で女子からそう呼ばれている異名であり名前だけ聞けばかなり良い感じに感じてしまうが実際はそんな事はないのだ。
特にこの世界では姫と言う言葉はかなり悪名高いものになっているのだ。男を独り占めする悪女の事を姫と呼び忌み嫌われている。
そんなこの世界で最も付けられたくないあだ名に姫をつけられているのが現状なのだ・・・俺は男なのに!!
しかし、その理由をすぐに学園長から伝えられた。
「確かに君の成績はとても素晴らしい、総合ランキングで学年一位を取り更に他の分野でも活躍して。決めつけは強盗事件を解決させたりと普通ならば文句の一つもないと言いたいが君は・・・男なのに彼女が一人もいないじゃないですよね。いや、それだけならまだ良かったかもしれないわ」
他にも理由があるのですかと尋ねてみると俺の出現により数少ない男子が俺に懐いてしまって独り占め状態になり男女との関係発展に大きく悪影響を与えるとしているので退学処分まで来ているらしい。
そこまでと言うとそこまでですと強く返された。その為に男子から慕われている俺が彼女とか作れば他の男子にも良い影響を与えるかも知れないとして一年間の執行猶予を与える事になったというのだ。
つまりは彼女を作らなければ退学処分となる訳だ・・・内心で思っている事を一言宜しいでしょうか?
俺は別に女性が嫌いなわけではないですからむしろ女性のことが好きですからね。たまたま男子が困っていたから助けていただけで女性と仲良くしたいですよ。
だって周りの女性たちは全員が二次元みたいな美少女ばかりなんですよ!?それなのに女性が嫌いにはなりませんから・・・ただ、仲良くするタイミングが全くもないだけですから。
そんな事を思っても学園長が聞いてくれることはないのは知っているので何とかするしかないなと感じていた。
話はそれだけだとして下がって良いと言って来たので失礼しましたと言ってから学園長室から立ち去った。
「はあ〜、見た目はとても良いのに性格がここまでとは流石、姫王子ね。姫みたいな悪女であり王子様みたいなイケメンなんて本当にアニメの世界から出てきたような子ね。本当に何とかしてほしいわね」
学園長は溜息をつきながらその場で残っている仕事を再開をするのだった。
「・・・・どうしようーー!俺なんて彼女いない暦=前世の享年+今の年齢なのに!!出来るわけ無いだろ!!しかも3人って本当におわったー!!・・・・さてと、ハローワークでも言って中卒でも仕事があるのかないのか探す必要があるかも知れないな」
俺は半ば諦めてハローワークでも仕事を探そうとする事も考えていた・・・・けれども今、思えば止まっていた時間が・・・俺の大切な人たちとの出会いは始まったのかも知れないと後の俺はそう思うのだった。
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