悪魔探偵 悪魔の円環
安里有栖
プロローグ
「推理とは、点と点を繋いでいくことだ」
愚かな探偵は語る。
「そうだな……
その喩えの
だってそうでしょう? 本来、星の並びそのものには、何の意味もない。そう見えた――ただそれだけの理由で、人々が勝手に意味や物語を付与してきたに過ぎないのだから。
そのようなことを考えながら、愛想笑いを続けていると、探偵は
「何か、可笑しなことを言ったかな?」
「いえ」
私は適当に返事をして取り繕う。そして、彼の耳には届かぬよう小さくため息を吐いた。
ああ、なぜ人は何事にも意味を見出さずにはいられないのだろうか。
なぜ、無意味な記号の羅列にさえ、意味を見出そうと足掻くのか。
まるで、そうでもしなければ……酸素のない宇宙では、生きていけないとでも言わんばかりに。
探偵は頭上に投影された
私には理解できなかった。
なぜ、人々は星に願いをかけるのか。
なぜ、人々は自らの人生に意味を問い続けるのか。
なぜなら、知っていたからだ。
そもそも、この世界そのものに何の意味などないことを。
こんな偽物の世界など、単なる神の慰み物に過ぎないことを。
だがもし、その「無意味」であることすらも
その時、私はこの絶望から解放されるのだろうか?
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