完熟トマト。〜想定外女子高生〜

猫の尻尾

第1話:お茶柱博士の大発明の巻。

いつの間にか女子高生シリーズになってしまっている。( ;´Д`)

内容は小学生レベルです。


さてここは地球のポテトチップスって町の端っこにあるコーンパフってところ。

静かでのんびりした田舎町。

そこに一軒の小ぶりな賃貸マンションが建っている。


オーナー「大家」は「お茶柱 立蔵おちゃばしら たつぞう」博士。

科学者で発明家・・・マンションの部屋は4棟あって1棟はお茶柱博士と孫の「お茶柱 立郎おちゃばしら たつろう」が暮らしている。


他の3棟は賃貸にして、すでに住人が住んでいる。

マンションに隣接して博士の研究所兼ラボが建っていて博士はほとんどそこで

発明研究に没頭している。


立郎は高校2年生の17歳で、両親は彼が幼い時、早く亡くなっていたため今は祖父の

お茶柱博士とふたりの生活。


そして、お茶柱博士には同業のライバルがいる。


「やい、お茶柱〜・・・出てこい、もうストーリーはとっくに始まってるぞ」


そう怒鳴られて家の中からお茶柱博士が出てきて怒鳴り返した。


「あやかましい・・・天罰てんばつ〜・・・またおまえか?」

「今日は、朝からこれで3度目だぞ・・・しつこい」


「お茶柱〜」と怒鳴っていたのが「天罰 当兵衛てんばつ とうべえ博士」と言って、お茶柱博士の

ライバルなのだ。


まあ、才能はお互い目くそ鼻くそだし、天才と馬鹿は紙一重って言う、ふたりとも

後者のほうかもしれない。

お互い技術を競いあってるポンコツ科学者。

ふたりは普段は発明品を売って生計を立ている。

ガラクタが多いが中には特許を取っているまともな商品も、たまにある。


「天罰〜帰れ帰れ、今日は忙しいんじゃ、おまえと遊んどるヒマなどないわ」


お茶柱博士は、言うだけ言うと天罰博士を無視してドアをおもいきり閉めた。


「待て待て・・・いきなり来た俺が悪かったけどな・・・次からLINEにメッセージ送るから見捨てないでくれ」


「ふん、しつこいやつじゃのう・・・とっとと帰れ!!」


「お茶柱め、不愛想なやつめ・・・今に見ておれバカめが」

「絶対ギャフンと言わせてやるからな」


今時、言わないようなセリフを吐いて天罰博士はぶつくさ言いながら引き上げて

行った。

まあ、とりあえず天罰博士は、また登場するから物語の顔見せといったところか。


そんなある日、お茶柱博士の研究発明がついに身を結ぶことになった。

それはまぐれなのかの神のいたずらか普段のポンコツな発明からは想像できない

ことだった。

博士が興奮してたから立郎はヌカ喜びにならなきゃいいけどなって思った。


で学校から帰った立郎は博士にラボに呼ばれた。


「じいちゃん・・・ただいま?・・・僕になんの用?」


そしたらテーブルに博士と一緒に自分に背中を向けて誰か座っていた。

で、その誰かが立郎のほうを振り向いた。


振り向いたのは立郎と同じ歳くらいであろう年頃の女の子だった。

セーラー服を着てるところを見ると・・・中学生か高校生。


「か、可愛い・・・めちゃ可愛い、この子誰?」


じいちゃんの彼女か?・・・それはないな・・・じゃ〜マンションの部屋でも

借りに来たのかな?・・・待て待てもしや援交?パパ活?そんなでもないと

ラボに女の子なんか百万年経っても来るはずないだろ?


「おお、立郎・・・ついに長年研究していたものが完成したぞ?」


「あのさ・・・そのセリフもう耳タコなんだけど・・・」


「バカもんが・・・今度はマジですごいんじゃ・・・でないとこの物語は

ここで終わってしまうからな」


「ほれ・・・立郎に挨拶せんか?」


博士がそう言うと座っていたJCだかJKだかがが椅子から立ち上がって立郎に

挨拶した。


「こんにちわわ」


「ちわわ?・・・ああ・・・どうも〜・・・ちわわ〜」


立郎は初対面の可愛い女子高生に挨拶されてチビりそうになった。

挨拶したその子を見たらあきらかに女子高生だって分かった。


「じいちゃん・・・この人は?・・・このめちゃ可愛い人は誰?」


「この子はワシが作ったんじゃ」

「言うならアンドロイド・・・女の子じゃなからガイノイドかのう」


「ガイノイド?・・・ってなに?」


「人間型のロボットかもう」


「ロボット・・・この子が?」

「どっからどう見ても人間の女子高生にしか見えないけど・・・」


「ブリキのおもちゃみたいなロボットを作ってもつまらんじゃろうが」


「え?この子じいちゃんが作ったって言ったけど、まじで?大丈夫なの?・・・

首がポコって取れたり腕がスポッて外れたりしない?」


「バカもんが・・・ワシの技術をあなどると便秘になるぞ立郎」

「この子はワシのすべての技術を注ぎ込んだ最高傑作じゃ」 


「今まで女の子なんか作ったことないじゃん?」


「多少は故障やバグがあっても個人所有じゃから問題なかろう?」


「後ろ向いてる時に、その子にトンカチで頭殴られたりしないよな?」


「その時は運が悪かったと思え」


「たった今から、いつ何時でも、その子に背中向けないよう気をつけるわ」


つづく。


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