第14話 夢の続き
「私、とうとう殺ってしまったようよ」
連日、悪夢を見続けている母・ガイ。昨晩は、逃げ惑う子どもたちに追いつき、ついに一人の子どもの襟をグイと掴んだという。その時、振り向いた子どもの恐怖に見開かれた眼を見た瞬間、ガイは悲鳴を上げ、そして自分の悲鳴で目が覚めた。話しながらガイは夢で見た光景をまた思い出し、涙ぐんだ。唇はワナワナと震えている。ベッド脇に置かれたガイの土人形は壊れず無事であったが、倒れてひっくり返っていた。いっそのこと、壊れて、中の「何か」が飛び出した方が良かったのだろうか。それで犯人のところに飛んでいって、悪いことができないようにしてくれれば、それで問題は解決するかも知れない。ガイはそう言ったが、デーンは「多分、我々では敵わない相手だ。ガイの守護霊が負けたら、我々にも危険が及ぶ」と一蹴した。デーン曰く「これは4人の力を合わせてようやく勝てる相手」なのだそうだ。しかも勝てる確率は100%ではないらしい。不安そうに右手の親指の爪を噛んでいたガイは、何かを思い出し、はっとした表情になった。「私、気付いた事があるんだ」
現状せめてもの救い(救いなのか?)は、「何か」がホンの力に気づき、まずホンをターゲットにしているらしいこと、邪悪なことをしでかす前にホンの戦闘能力を削いでしまおうとしているらしいことだと聖が言う。事態は進んでいるのか?
聖が提案してきた。「こちらから誘いをかけましょう。幸い、ホンは嫌われてるしね」
昼下がりの郡の警察署。見回りのため外に出たバンチャー一等巡査は、背後から突然声をかけられた。「バンチャー一等巡査だね、ちょっと話があるんだが」その男の声を有無を言わせぬ力があった。バンチャー巡査は、ゆっくりと振り向いた。その表情は疲れ切り、目の下には酷いクマが出来ていた。
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