第2章: ティアとの出会い

ある日、ギルドの掲示板に掲示されていたクエストの中に、魔物討伐の依頼があった。内容は単純で、低ランクの依頼だったが、カイルは無意識のうちにそれに目を止めた。すぐに受けるべきだろうか、それとも後回しにするべきか…ふと考えていると、背後から声がかかった。


「カイル!一緒に行こうよ!」


振り返ると、そこには元気そうなハーピーの少女、ティアが立っていた。小柄な体格に大きな羽根を広げて、空を飛び回るための自由を感じさせる姿だ。彼女は思いも寄らず、カイルに声をかけてきた。


「お前もこのクエストを受けるのか?」カイルは少し驚きながらも、冷静に問い返した。


ティアは嬉しそうにうなずき、「うん!魔物討伐なら私にお任せ!一緒に戦おうよ!」と答える。


カイルは一瞬考えた後、少し面倒くさそうに頷いた。「分かった。一緒に行くことにする。」


ティアは満面の笑顔を浮かべ、飛び跳ねながら準備を始めた。カイルは冷静にその様子を見守りながら、心の中で一つの考えがよぎる。「この少女、全く物怖じしないな…」


その後、二人は共に魔物討伐のためにフィールドに出かけた。しかし、戦闘はティアの突撃スタイルにかかっていた。冷静に立ち回るカイルと、直感で動き回るティア。戦闘はうまくいったものの、カイルはどこか違和感を覚えていた。


「ティア…お前、少し落ち着け。」カイルは戦闘後、息を切らしながら注意した。


ティアは満足そうに笑い、「だって、楽しかったんだもん!」と弾けるように答えた。


その瞬間、カイルは彼女の純粋さに少しだけ心を動かされた。しかし、それ以上に、ティアが無邪気に突っ込むその姿に、彼の冷静さが必要だと感じていた。だが、彼女とのやり取りが少しずつ心地よくなりつつあった。


しかし、その後のクエストでは、ティアとは別々に行動することになり、彼女との距離感が再び開いていった。

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