ルイ亜圏*ゲレス*

@Donkan091

Dawn dawned

2025年-現在-

 

アニスがアニス・ユーバスト戦争に負けた3年後、鈍感国は正式に独立を宣言した。


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レイブは巻飛研究所(まと)へと鉄道で移動していた。

ボギー台車の車輪がレールの継ぎ目を通過する音が聞こえる中、背景にバッと高層ビル群が佇む西部最大都市「バスル」が現れる。

改札からホームを横切り、研究所行きの新たな電車に乗る。


電車が発車してから5分後、突如空から急降下する音を発しながらミサイルがバスル高層ビル群の中を通り抜けて行く。ミサイルが爆発してはその爆風の中を複数のミサイルが通過していく。民衆は混乱していた。


一人の乗客が「これは映画の撮影か何かだ!」と全員を上手くまとめようとしていたが、すぐ隣のビルにミサイルが被弾した瞬間、人々は戦慄へと変わった。

緊急避難指示放送の警報音が都市一体に鳴り渡った。

乗客がどよめき、パニック状態になっていた乗客が大半であった。その中一つ携帯に着信音が鳴る。

プルルル……


「大丈夫ですか?!こちらでも警報音が鳴り響きあなt^#に安否の確認をさせて頂きましたが」

「大丈夫だ。ところで今のは何だ?早期警戒レーダーシステムは作動しなかったのか?」

「違います!中立国軍だったはずの#&?*レウがアニス国境付近のレーダーシステムをミサイル発射とと*#'^に破壊し、ミサイルを検知できませんでした!」

「市民の回線が邪魔してよく聞こえない、今は防衛政府に任せて、研究所へ向かう。国家緊急度を今のうちに発表しておいてくれ。」


そう言って電話を切った。電車から避難階段を降り、すぐ近くに乗り捨てられた車に乗り、高層ビルの残骸をかけ分けて進んで行く。

*

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巻飛研究所


巻飛研究所では職員が慌てふためいていた。その中一人の人物がレイブに近寄る。

「ザビーレ、現状何が起こっているか教えてくれ」

「はい。まず、エルディレウがレーダーシステムに干渉し、ミサイル探知ができず、バスル都市内の高層ビル群のミサイル攻撃により死傷数が1000人を軽く超え、政府は今現在臨時防衛大臣による緊急会見が開かれています。我々の憶測ではエルディレウの首相が暗殺されたことによる軍隊の…」

「暴走化か…」

「その通りです。樹立首相が消えた限り帝国思想を持つエルディレウ軍隊総司令官の尾川翔津が軍隊に命令を下したと考えられます」

「バスル都市攻撃以外に国内の被害状況は?」

「今のところはバスル都市しか被害報告はありませんが、レーダーシステムが破壊された以上、いつ攻撃されてもおかしくない状況です」

「ここのバックアップは今行っているな?」

「はい。開発中だった新型深層ミサイルの制作資料とプロトタイプの制作を臨時で製作中です。その他開発段階・開発予定の資料はネブ兵器開発隊の情報管理棟へ今日の14時頃から発進し、23時頃で輸送完了予定です」

「了解。ザビーレお前は放送で避難勧告をしておいてくれ。システムが破壊された以上ここもいずれか攻撃される、ミサイル迎撃はできない。よろしく頼む」

「分かりました」

*

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午前1時18分

想定よりも大幅に時間は遅れたが、無事に試作品と情報を載せた情報高速輸送機「夕府」が兵器開発隊の元へ飛んでいった。

その時には研究所内も落ち着いていた。しかしその時だった。研究所内に無線連絡が入る。

「通回路トンネルより緊急連絡!所属不明の数台の車が研究所へと向かってい…」


爆発音が研究所に鳴り響いた。

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