ナイン・ウェイブズ

九乃カナ

第1話 邪馬台国って、ヤマト国じゃない?

(曲は近況ノートのリンクから聴いてください。こちら。

https://kakuyomu.jp/users/kyuno-kana/news/16818792436054034268 )


 みんな聞いてくれ! そんな気持ちでペンを取りました。カクヨムにスマホでアクセスして入力するから、ペンはありませんけれど。ということは、ペンを取るのも気持ちだけです。ラジオ風を標榜していますから、しゃべりはじめますが正解でした。


 では、1個目! じつはふたつ聞いてもらいたいことがあります。つながってはいるのですけれどね。

 さきほどライブを観おわりまして、駅のホームにつきました。電車出発まで15分あります。夕食にはおにぎり2個を夕方に食べただけで、8時を過ぎてお腹がすきました。

 都会の駅は構内に飲食店があるのですね、わたくしも都会暮しですけれど。うどん屋さんとラーメン屋さんがあって、うどんは麺が太くてコシが強そう。ツルッとさっぱりラーメンにいたしましょう。700円でしたかね、高くもありません。日高屋より高いけど。

 食券を買って、いざ店内。店員さんがきてチケットをもぎります。

「ラーメンですね、お時間5分から10分いただきまーす」

 なんだとー! 駅の中の店でラーメン出るまでに10分待ってたら、電車が出てつぎの駅も出発しますよ。コシのあるちぢれ麺だそうで、そんなもん駅に店出すな! なに考えとんねん。

 電車の時間の15分前になにか食べようとして階段をあがってきて、うどんかラーメンかを吟味し、ラーメンにして食券を買っていたら、もうのこり13分というところですよ。3分で食べきっても、食べ終わった瞬間に電車は出ます。ミッション・インポッシブル! 1分で食うしかない!

 実際は6分でラーメンきました。ごゆっくり♪ じゃなーい! でも、6分でラーメン食べて1分で階段を駆けおりればギリギリ行ける。ミッション・ポッシブル!

 ラーメンは食べましたよ、ほとんど。チャーシュー、メンマ、海苔、クリアしました。ネギは切ってあって取りにいけなかった。麺も一口くらい丼の深淵に沈んでゆきました。


 ここから、ねえ聞いて! の2個目です。話はつづいています。

 ラーメンを食べ、ポッシブルなミッションの仕上げです。階段を駆け下りろ!

 うおー! ほかにも階段をおりるひとがいます。戦友です。みんなでニッポンに帰ろう!

 ホームの床が見えました。線路のほうも見えてきます。やった、まだ電車きてない! 階段を最後の1段まで気を抜かずにおります。最後で足をくじいて電車にたどり着けなかったら不幸のドン底です。

 ホームにきて、自販機で飲み物買っちゃう? なんて余裕を見せます。

 でも、罠でした!

「〇番線、ドアが閉まります。ご注意ください」

 えっ? 今わたくしの乗る電車のホーム番号言いましたよ? まだきてない電車のドアを閉めるなんて、一休さん? トンチが効いています。

 わたくしは気づいていますよ、気づきたくない事実。わたくしの乗るはずの電車はホームに到着していて、わたくしを置き去りにして出発しようとしているっ!

 ホームの端から見えました、遠くに電車が! なんでそおんな遠くに? 苦しゅうない、ちこうよれ。遠慮しすぎでしょ!

 電車がみじかいバーションで、ホーム全体には届いてくれないのでした。ああ、電車。わたくしの電車。わたくしを置いてどこへゆく。ぎゃー! ラーメンゆっくり食べればよかったー! 不幸のドン底です。

 ご清聴ありがとうございましたっ! ナイン・ウェイブズ、はじまるぜっ!



(1曲目)

 ナイン・ウェイブズの第2クールの開始です。今クールはメタルを封印します。まえにもやっていますけれどね、9チャンネル時代に。

 1曲目はジャズで、ビル・エバンス「ワルツ・フォー・デビー」。

(ここで曲を聞いてください♪)


 テーマはかわいいメロディですな。演奏が進むうちにアドリブ成分が増していきます。

 お客さんが食事する音がはいっています。これはライブ録音なのですな。ジャズはジャズバーでライブ演奏をやります。食事したりお酒飲んだりして席で聴きます。たぶん今でもそうです。メタルみたいにライブハウスでスタンディングってことはありません。ほかには、クラシックがホールで指定席みたいに、それぞれの音楽に合った聴き方があるのですな。



(邪馬台国って、ヤマト国じゃない?)

 小学校で早くも習いますよね、日本の古代国家のこと、そう! 邪馬台国。そして、思いませんでした? ヤマタイコク? それってヤマトコクなんじゃないの? 名前似てるし。なにを隠そう、わたくしもそう思ったひとりだ! 隠してないけれど。


 てなわけで、本日は邪馬台国について語ろうと思う。といっても、一般人の知識で語れることなんてあまりありませんけれど。


 邪馬台国と言いながら、ヤマトについて話すところからはじめます。ヤマトと言っても、宇宙戦艦ではない。古代国家のヤマトね。もうわかっているか。

 ヤマトは漢字で大和と書きますな。なんで?


 ぼーっと生きてんじゃないよっ!


 わたくしも知っているわけではありませんけれど、どうせこうだろって思っていることがあります。

 漢委奴国王って見覚えありますかね。福岡の博物館に所蔵されている金印の文字ですな。漢の委の奴の国王ってことです。読みは「カンノワノナノコクオウ」でしたね。漢は中国にあった国ね。委が日本で、奴が日本にあった国でしょう。これまた知っているわけではありません。学校で習ったり本で読んだりしたかもしれませんけれど、そんなの覚えていられるかっ。わたくし記憶力悪いもので。


 わたくしが言いたいのは委のところ。ワと読むのですよね。中国から見たら、日本は委ワです。日本では自分たちのことヤマトだと思っている。委ワって、ヤマトのことねとなります。いい感じの漢字にかえて和ワでヤマトにしようぜ。自称俺様みたいにえらそうにして大和、大は俺様の様のことですな。大英帝国はグレイト・ブリテンか、大日本帝国、大韓民国、みんな自分を大きく見せようとして大をつけます。

 日本語でヤマト、漢字で書くと大和はこうしてできあがったのだ。知りませんけれど。とはいえ、大和って、中国様がつけた委ワからきていてカッコ悪いものです。自分たちで作り上げたものでもないし、もともと漢字は中国からきているし。


 ってことで、大和魂って、どこが? 借りもので情けなくない? と思ってしまいます。やまとだましいと書いたらどうなのでしょうね。強そうじゃないか。どうでもよいのですけれど。



(2曲目)

 メタルを封印しても、ジャズだのフュージョンだのブルースだのばかりでは、みなさん誰も知らんということになりかねませんな。大丈夫、ナイン・ウェイブズはわかっていますよ。セリーヌ・ディオンなら知らない人があまりいないくらいですよね。よし、行ってみよう。セリーヌ・ディオン「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」。

(ここで曲を聴いてください♪)


 タイタニックでしたっけね、映画の主題歌です。出だしの笛がオーガニックな雰囲気を出していますけれど、海の上の映画には合わないんでは? と思ってしまいます。ケチをつけるのが大好き、むしろ生きるのに必要な成分くらいですから、タイタニックの主題歌にだってケチをつけていきますよ!



(邪馬台国って、ヤマト国じゃない?)

 金印は福岡県で発見されたのですよね、田んぼを耕していたのだったか、水路を掘っていたのだったか、そんな風にして発見されました。江戸時代だったかな。

 この金印、偽物説があります。といっても、新書で読んだだけですけれど。しかも、歴史学者が書いたのではなく、新聞記者だったかな? 歴史好きの素人が書きました。レベルの低い本で、読んでいてイライラしました。話のつながりがおかしい。なぜその事実からそんなことが言えるんだみたいなことのオンパレード、表現が古かった? 思い込みの強い狂人が書き散らした駄文でしたな。読み終わった瞬間にゴミ箱に叩き込みました。

 なぜそんな原稿を新書にして出したかというと、新書ブームだったからです。


 新書と言ったら、岩波新書、中公新書、講談社はなんといいましたかね、ちょっと待ってくださいね、講談社現代新書でした。本棚で確認しましたよ。老舗の新書があったのですけれど、本が売れない時代になって割のよい新書を出そうと出版社がみんな新書に手を出したのですな。世に言う新書ブームである。

 集英社、新潮、角川も。各出版社が毎月複数タイトルを出版するのに新書にちょうどよい原稿はたいしてない。というのも、新書って若い研究者がバイトで書く面があったのですな。若い研究者は数が限られ研究成果は簡単には出ませんから原稿も総数が足りない。

 てなわけで、新書と言いつつ、今まで新書にならなかったような原稿が新書になって垂れ流されました。ネトウヨのひとたちもいっぱい本を出したのではないかな。ホリエモンみたいな話題の人ととかね。「バカの壁」でしたか、ベストセラーになりましたけれど、あれも新書ブームで出版された口ではないかな。

 養老孟子は研究者ではあったけれど。東大の解剖学の先生だったのですよね。時代遅れな先生だったのにいつまでもポストに居座って評判が悪かったと立花隆が言っていたのではなかったかな。解剖学が発展しているのに、東大で時代遅れの内容しか教えなかったら、最先端の研究なんてやれませんからね。お前がバカだと言われそう。


 新書は本来、お勉強になる硬い内容のものだったのに、雑誌みたいに読み捨てるものになってしまいましたな。テレビの情報番組の延長みたいなものですものね。ブームは去って、もう儲からないんではないのかな。



(3曲目)

 映画音楽はみんなが知っているメタル以外の曲の宝庫でした。よーし、この方向で攻めますよっ。3曲目は映画プリティ・ウーマンの主題歌、ロイ・オービソン「オー、プリティ・ウーマン」。ポップスというよりロックっぽいけれど、メタルではないからセーフ!

(ここで曲を聴いてください♪)


 ギター・リフが印象的でよい。結局、よいギター・リフがあれば人気が出るのですな。人類はギター・リフが好き。普遍的な真理です。

 今どきでは、女の容姿にしか興味ないのか、容姿でひとを評価するのかとおしかりを受けそうな曲ですけれど。対抗してオー、イケメンという曲を作ってもよいかもしれませんな。戦争じゃーい。戦いはなにも生みません。ホトケ。



(邪馬台国って、ヤマト国じゃない?)

 さて、大和と書いてヤマトと読むのは、日本をワと呼ぶ中国様の方式に従っていて大和魂なんて言ったって奴隷根性丸出しだろって話でした。


 ここで時系列を整理しておきますかね。金印をもらった時代は中国は漢が支配していました。

 その後紀元前後と言ったところですな。中国の歴史書「三国志」で魏呉蜀の魏の巻に倭人伝という項目があるのですかね、読んだことありませんけれど。そこに邪馬台国のことが書いてある。邪馬台国がどこにあるかわからんけれども。

 というのも、なんも残っていませんから。中国の文献に名前が出てくるだけ、日本に当時文字が輸入されていなかったのか、木管と墨がなかったのか、邪馬台国という文字が出てくる文献はない。遺跡もなくてどこにあったかも特定できない。こうなると本当にそんな国あったのかよと思いますな。


 外国がなんか言っているのを真に受けなくてもよいのでは? 自分の国の歴史に出てこないなら、なかったものでよさそう。そんなものありがたがるなと思いまする。国の歴史が古いほうがうれしいひとたちがいるから、中国の書物にたよりきって邪馬台国があった、どこかわからんけどもとなるのですけれどね。

 邪馬台国はいつの間にかなくなって、大和朝廷がブイブイ言わすようになりました。九州やら東北やら征服していったのですね。

 大和ってのは奈良県あたりの地方の名前だったみたいで、国の中心があったから大和朝廷という名前で呼んでいるみたいですな。自分たちのことを大和朝廷でんがなと言ったかは知りません。奈良県と言ったら明石家さんまですな。さんまのしゃべりが奈良弁かどうかは知りませんけれど。



 奈良県の大和朝廷から、大和魂だ、大和なでしこだなんて言っている大和が使われているのでしょうね。

 では、その前は? 中国に自分たちのことなんと言っていたのでしょう。おれたちゃ倭ワですぜと言っていたのかな。たぶんちがいますよね。イギリスに言ったら、おいらたちはジャパニーズと言いますけれど、国同士なら日本からきたでござるというのでは? 通訳がジャパンと言うでしょうけれど。

 昔は中国に行って、ヤマトからきやしたぜと言ったら通訳が、倭ワじゃと申しとりますと通訳したのではないかな。そのうち三国志の時代に、歴史書編纂者がほれあそこの海の向こうの人が住んどるっちゅう島にある国はなんちゅうたかの。ヤマトゆうとりましたな。字はどう書くんじゃ。さあ邪馬台国、こんな感じでは? みたいに書かれたのかもしれませぬ。わたくしがかってに思っているだけですけれど。書いた人が邪馬台国のひとに取材して書いたのではないことはたしかですね。

 ヤマタイ国だと、今の日本人は発音しているけれど、昔の中国の人はちがう発音の仕方をしたのかも知れませぬ。本当にそうなら、昔の中国語に詳しい人が邪馬台国はこう読むんじゃと言って本に書かれたりするでしょうから、ちがうかもね。



(邪馬台国って、ヤマト国じゃない?)

(ここで曲を聴いてください♪)


 忘れかけていました、ナイン・ウェイブズのテーマソングを。バイラ・ノバの演奏でお送りしましたよ、アントニオ・カルロス・ジョビン「ウェイブ」。

 もっと薄いはかない感じのボーカルの方がわたくしのイメージする「ウェイブ」に合いますけれどね。すこしパワフルなボーカルです。検索して出てきたもので、知らないひとたちです。


 今週は、日本人なら誰でもこどものころ思ったであろう、邪馬台国って、ヤマト国なんじゃない? を恥ずかしげもなく語ってみましたよ。みんなも思ってたよね? うんうん、そうでしょうとも。昔すぎてわからないのだから、素人がワイワイ言って盛り上がったってよいと思いまする。

 邪馬台国? うちの庭に邪馬台国の遺跡あるよ? とかね。それはないか。ちなみに、わたくしの通っていた高校、おっとこれは前世の記憶、今わたくし14歳ですからね、校庭の隅に三歩くらいでのぼれる古墳がありました。あれが邪馬台国かもな。古墳時代より前の話か。

 では、これから毎週、聞いてくださいね。あばよっ。

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