疲れた時には甘いもの。美味しいものを作ります!




問 獣人に家具移動等を任せた場合どうなるか?


答 めっちゃ捗り過ぎて時間が余ります。


やっほーい! 万歳したくなる程に喜びを表したいオレです。あんなに動かすのが大変だった家具を、ひょいひょいと手軽に運んでくれるユーリは本当に凄い助っ人でした。

お陰で、オレは掃除に全力を注げて、掃き残し磨き残しなんて何もないぜ!


終えたか所をぐるりと見渡してみると、何だか掃除する前より広くなったように感じる。

たぶん、オレじゃ置けない高さに色々と収納出来たからだろうなあ。本棚にも限界の高さまで本を詰め込めたし、満足満足!


これはユーリにお礼しないと! でも手持ちに良いものがない……。あ、そうだ!!


パチンと軽く手を叩き、あるものを抱えキッチンに向かう。その時、いらない廃材を外に運び終えたユーリが姿を見せた。


「運ぶのはこれで終わりかァ?」


「あ、うん! ありがとう。疲れたでしょ? 暫くゆっくり休んでて!」


「いや。これくらいの量なら、どうってことねェよ。何だ、何か作るのか」


ユーリはオレが両手に抱えているものを見つめ問い掛けてきた。オレは頷きを返しながら、抱えている籠の中を確認してみる。


お、腐ってはいないな。うん、鮮度も良き良き。

形も大きくもないし、切りやすいね。


「うん、を作ろうと思って」


「モチネ……? 何だ、餅を使ったモンか?」


「えっ、ユーリ。お餅を知ってるんだ?」


「ああ……、俺の生まれ故郷は東の島でなァ。もち米を主食として育ってきたからよ。他の獣人よりは知識はあるぞ。それに、ギルノールに頼まれてよく餅米を分けてやってたんだ」


そうなの!? ユーリは離島出身なんだ。野性味強く見えるのはその所為かな……?


って、違う! 兄さんの家にあったもち米の産地がまさかの判明! ちまき作成時には大変お世話になりましたー! 因みに今回はもち米ではなく、先日、スライム達と兄がついたお餅とを使います!


「芋?」


「ふふん、芋とお餅で美味しいものが作れるんだよ〜!」


首を傾げるユーリに対し、オレは詳しくは内緒!と意味ありげに、にんまりと笑みを浮かべた。







キッチンはそこそこの広さはあるが、獣人のユーリにしてみたら狭い空間になるので、入り口近くに椅子を置いて座って貰っている。

リビングで座っててと言ったのだが、作り方が気になると、此処まで付いてきた。


まあ、期待させるような事言ったしね。何よりもち米文化で育ったのなら、加工食品は気になるよなあ。もしかして、ユーリもそこそこ料理をするんだろうか。今度、じっくり話をしてみようっと!


さーて、いっちょ、やりますかね!

オレは腕捲くりをして、エプロンをつけると調理に取り掛かった。


キッチンにはウィリアムから拉致に遭わなかった数匹のスライムが残っている。そのスライム達にはかまどの火を頼んでおいた。うん、出来てる出来てる。


えーっと、先ず鍋を用意して水を注いで、と。

鍋はこれでよし。先ずは芋を洗わないとね。

汲んでいた水を使って芋数個を丁寧に洗い、包丁で皮を剥いていく。それを一口サイズに切り分けて……。ここで、形バラバラにしてたら、火の通りにばらつきが出るからねえ。なるべく同じサイズに!


で、切り終えたこれを鍋に入れて、かまどに置く。

芋を茹でるというか、煮るというか、とにかく火が通るまでは放置かな。沸騰してきたら、火加減を調整しなきゃだけど。それまでは何度か混ぜながら待つのみだね。


さて、その間に保管していた切り餅を、調理出来るよう準備しなければ!













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