世界を知る事は、大事なこと
可愛いは正義だと言う、自称神様に手違いで殺された事が発覚した。マジかよ。手違いで命のやり取りするの? それでいいの? 世界の神様達??
まあ、今はそれはもういいんだ。色々さ、未練はあったけど、この濃い数年の出来事で、帰りたい気すら失せてしまったから。
だってさ、この世界、前世と言っていいのか分からないが、かつて
魔法とか、世界樹とか、空気に漂う力の源とか。文明の流れ、とか。
暦は何となく分かる感覚で、今は大陸歴……、ええと、確か、3820年で春の月。
四季はあったりなかったりで、大陸によって違う感じかなぁ。
そして、分類される2つの人種。
うーん、ややこしい。能力者でも、人間でもどちらも一緒にこの星に住む住民じゃん、と
能力者と人間、彼等は交互に世界の覇権を取得し、争い続けてきた過去がある。
この世界、大陸歴は3000年を超えるが、長らく繰り返されてきた争いで、文明は発展と破壊を繰り返してきた。その所為か、地球のように高度な技術は構築されていないんだよな。
なんていうか、よく見るファンタジーの世界観にちょっとした技術が入った感じ。でもこれは、
今は能力者の誰だったか……、始まりの能力とも言われる風の能力者が、戦を止め、支配地域を治めているらしい。
この平和が長く続けば良いけれど、たぶん数年したらまた争いが勃発するんだろうな。それが、この世界の
うん、この世界の
「ふわぁふ……、眠いなあ」
パタン、と分厚い専門書を閉じる。
滅多に、雨が降らないこの時期。
長閑な地域である此処では、屋外でまったり過ごすことが、結構多いんだよね。特にこう、天気が良い日は、眠たくなるんだよなぁ。おやすみなさ……
「リティシア! ギルノールニ、アイニ、イコウ!」
ぽかぽかとした日差しを浴び、木漏れ日で寝転んだまま目を閉じようとしたら、ぷにゅんと本体をしならせ、小柄なスライムが近くに転がってきた。
ほう? 意外にもスライムって、溶けずに転がれるんだなあ。これは新たな発見……じゃなくて!
「ええ? 兄さんに? なんで?」
「ダッテ、ギルノール、ナカナカカエッテコナイ! キョウセイテキニ、キカンサセルベキ!! 」
「あー、そうだねえ。もう2月も経つもんねえ」
ぽにょんぽにょん、と跳ねるスライムを抱き上げ、小さく息を吐いた。
兄であるギルノールは頭脳を買われ、この大陸に点在している村の相談役を任せられているんだ。多忙過ぎる身の上なので、家にいる時間はほぼない。
たまに帰ってくるけれど、その頻度はまちまちで、早くて7日、最も遅い時は1年は経過してた気がする。
そろそろ、着替えと差し入れ持っていった方が良いかなあ。たぶん……いや、きっと確実に草臥れているに違いない。そうと決まれば。
「よっし! 出掛ける準備するかあ」
ひんやりと何処か手触りの良いスライムを抱いたまま、
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