無双ワイバーンは布団が欲しい

アほリ

1#天下無双のワイバーン

 ぎゃおおおおおおおーーーーー!!!


 ぐおおおおおおおおーーーーー!!!


 ぎゃおおおおおおおーーーーー!!!

 

 ぐおおおおおおおおーーーーー!!!



 群れのリーダーを決めるワイバーン同士の戦いは、熾烈を極めた。



 

 ぎゃおおおおおおおーーーーー!!!


 ぐおおおおおおおおーーーーー!!!


 ぎゃおおおおおおおーーーーー!!!

 

 ぐおおおおおおおおーーーーー!!!




 「どりゃぁぁぁぁーーーー!!」


 「うりゃぁぁぁぁーーーーーー!!」


 「ぐぇぇぇぇーーーーー!!」


 「ぎゃぁぁぁぁーーーーー!!」



 傷つき、次々と離脱するワイバーン達。


 しかし、一匹だけ無傷なワイバーンが居た。


 「おりゃおりゃ!!かかってこーーーーい!!

 おらおらどうした!!」


 その天下無双のワイバーンは、全身筋肉隆々の逞しい体中をうねらせて、周りのワイバーン達を手でくいっくいっと挑発した。


 「このメンチ様にかなう奴は居ねぇのかーーーー!!ははははは!!」


 

 ぴかーーーーーーーーっ!!



 「ま・・・」「眩しいっ!!」


 突然空が眩い光で照らされたと思うと、天空から、1人の女神が現れた。


 「女神さまーーーー!!」


 「おおお!!女神さまーーーー!!」


 ワイバーン達は一斉に空から降臨した美しい女神にひれ伏した。


 「ワイバーンどもよ・・・本当にこれでいいのか・・・」


 女神のそのいきなりの問いに、ワイバーン達は顔を見合わせた。


 「ずーーーーっと一匹だけ勝って、ずっと無双し続ける事に不公平だとか何とも思わないのか・・・」


 その時、ずーーーーっと無双してきたワイバーンのメンチに他のワイバーン達からじーっと冷たい視線を感じた。


 「そういえば、メンチって奴。いい気になって、俺達をこき使ってるよな。」


 ・・・ぎくっ・・・!!


 「例えば・・・」


 「待て!!お前達黙れ!!女神様!!何で俺達ワイバーンの掟である、『強い者が群れのリーダーになる』って事知ってるんですか?!」


 ワイバーン仲間に焦りまくったワイバーンのメンチは、慌てて女神様に聞いた。

 

 「ええ。知ってますよ?貴方がその力を使って、仲間を顎でこき使ってこともね。」


 「ぐぬぬぬ・・・」


 「では提案だが、今度は喧嘩じゃなくてダンスバトルでリーダーを決めるってどうですか?ワイバーンの皆さん。」


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