第11話 全ては繋がった

 あの後は、結局盛り上がっって寝室へGOで終わってしまった。

 朝食後、昨日の続きを話し合った。

 ネットは光回線で電線は地中式だった。

 こんな田舎まで光回線通ってる事に驚いたら、20年程前に、都市への人口集中に歯止めを掛けようと地方優遇政策の一環で、地方でも都心並の快適な暮らしが出来るようになったらしい。流石にここまで田舎だと限界あるみたいだけど。

 その後スマホを見せて貰ったら、直径8cm程の筒で上から下に、巻物みたいに引っ張ると画面が出て来て、伸びきると固くなって固定される…… 何この謎技術!?

 次にお金を見せて貰う。お札は同じ千円、五千円、一万円の三種類で、千円は銀色のラメが入っていて、髪の長い目鼻立ちのはっきりした綺麗な女性の肖像画、五千円は紫のラメが入ってて、なんと紫式部が肖像画だった。一万円は金色のラメで、こちらもびっくり徳川家康である。

 千円の女性は今から50年前に1:200の世でありながら男性十人に選ばれたうえ、全員の子を産み、一人が男の子だったそうだ…… 確かに女帝だな。

 五千円の紫式部は、男とは斯くあるべきを描いた人だからそうだ。

 一万円の徳川家康は、子沢山で六十五歳まで子作り頑張った偉人だったからだそうだ。

 因みにお札の淵はハートだったり、雪の結晶だったり星みたいなのだったりの模様で、そうプリクラのフレームみたいだ…… 本当に本物なのか?

 因みにこの札、曲げても綺麗なピン札状態に戻ります…… ここにも謎技術が!

 硬貨の方も種類は一緒で、色々なラメ入ってた…… ラメ好き過ぎだろ!

 その他では人口七千万人程で、男性は各都道府県の県庁所在地に住む事が義務づけられている。(洋子も知らなくて、ネットで調べている時に知った)

 これは、色々と不味い気がする、出来るだけここに留まった方が良いのか? それに、そんなんで人口集中は押さえられるのか?

「なあ? お店とかは近いのか? 一番近くの家は何処にあるの?」

 ふと気になって尋ねると、

「お店と言って良いのかな? 一応ストアって呼んでるけど、午後三時までにネットで注文すれば二時間後にはストアに保管されてるよ、ストアまでは車で一時間位掛かるから最近は面倒くさくて半年分位まとめて注文しちゃったりしてるの。」

 悪戯がばれた子供のような顔で笑いながら少し舌を出す…… 何それ、ジャンプして空中で服を脱ぎ捨て、よ~うこちゃ~んって言いながら飛びつきたいんですけど。

「一番近くのお家は惠子けいこさん家で、ここから車で三十分位かな? もう八十近いお婆ちゃんなんだけど、何かと私の事を気にかけてくれるの。」

 思い出してるのか目尻を下げながら穏やかに笑みを浮かべている。

「お母さんが亡くなってから村のみんなと疎遠にっちゃったから何か会いたくなって来ちゃったな」

 今まで一緒いたからなお分かる。

 きっと母親が亡くなってからは折れそうな心を堪えながら必死で生きて来たのだろう。

 それこそ村の人達を気に掛ける余裕もなく…… たぶん村の人達も洋子を様子見したくても来れなかったんじゃないか、それだけ老いてる人が多いと思う。

 そんな場所に直ぐに食材が届く何て凄いな。

「しかし、こんな田舎にまで頼んだら直ぐに食材届けてくれる何てドライバーも大変だね。」

 何気なく言ったら、

「あはは、わざわざ運転しては来ないよ、自動運送車で来るから早いんだよ。」

 冗談面白いみたいな表情で、右手を口に当てながら笑い左手をひらひらと仰でいる…… えっ?ギャグじゃないんですけど……

 聞けば、全国に輸送専用道路があり、無人の自動運転で動くトラックで配送するらしい。

 ふとここで俺は閃いてしまった…… だとするならば辻褄が合う。

 まさかとは思うがこれだけのハイテク具合、そしてそれが事実なら今のこの状況も説明がつく。

 全ては繋がった! 出来ていたのか 既に……

 青い、究極タヌキ型決戦兵器 ネコロボットが!

 アレのもしもなボックスで誰かが女だらけのうふふな世界を創造したに違いない。

 アレは、心もおつむも真っ白な眼鏡くんだから平和利用出来てただけで他人の手に渡ったらヤバイのに、もう出来てる何て……

 だが、それなら俺がもしもなボックスを見つけて元に戻せば良いだけの話。

「洋子、聞いてくれ、どうやら俺がどうしてこんな事になったか分かったんだ。」

 俺は真っ直ぐ洋子を見つめると、彼女も真剣な表情で俺を見つめ返して来た。

「原因はアイツだ、青いタヌキ型ネコロボットのもしもなボックスだったんだ。」

 俺の核心をついた言葉に彼女は、不思議そうな顔で、

「何それ?」


 えっ?



 ちょっと鼻水が出ちゃった。






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