第15話
「…に、似合わない…かな。服装に合わせたつもりなんだけど…」
「別に似合わないとは思ってない。ただ、陽菜じゃないみたいで緊張するなって…」
「!!」
「…って何言ってんだ俺は。とりあえず車動かすから」
「あ、うん…!」
嘘みたい。カナちゃんが私のことで顔を赤らめるなんて!
ちょっとは私のこと女として意識してくれてるって思ってもいいよね!?
「なぁ…どこ行きたい?」
「カナちゃんと一緒ならどこでもいいよ!」
「言うと思った。…じゃぁ、ベタに水族館でも行くか?」
「うん!!」
*
「うわぁ~。カナちゃん!お魚がたくさんいるよ!!」
「そりゃぁ水族館だからな」
「綺麗…」
近くにある水族館じゃなく車で2時間も走ったところにある水族館に来た。
近場だと誰かに会いそうだからってカナちゃんは言ってたけど…。
カナちゃん運転疲れないかな?それだけがちょっと心配。
隣にいるカナちゃんを見つめていると、私の視線に気がついたカナちゃんと目が合う。
「何?」
「…ここの水族館遠いから運転疲れないかなぁって」
「あー。別に疲れねぇよ。…でも、ありがとな」
優しく微笑んでくれるカナちゃんに顔が赤くなって思わずカナちゃんから視線をそらした。
どうしよう。今日のカナちゃんめっちゃ優しいんですけど。
いつもなら「は?運転変われよ」とか出来ないことをワザと返してくるのに…素直に「ありがとな」なんて!!
トキメキが止まらなくて心臓がもたないかもしれない。
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