第2代帝王 シトリウス1世

人名 = シトリウス1世

各国語表記 = Citorius I

代数 = 第2代

在位 = 3225年7月7日 - 3239年9月30日

出生名 = ゴッドウィン・ラーウェン

出生日 = 3169年9月3日

死亡日 = 3261年4月4日(91歳没)

継承者 = メルクリウス1世

前職 = アプリウス属州長官



シトリウス1世(ノ:Citorius I, 3169年9月3日 - 3261年4月4日)は、世界秩序ノヴァの第2代ノヴァ帝王(在位:3225年7月7日 - 3239年9月30日)。旧名はゴッドウィン・ラーウェン。


3225年のノヴァ大帝崩御に伴う第一回帝王科挙で最も優秀な成績を修め、帝王に即位した。即位後は政治面から世界統一国家の基盤を確固たるものとし、「1000年の秩序は大帝が練り上げ、シトリウス1世によって固められた」とする言葉も存在する。


統治下の文化や宗教には非常に寛容であった一方で、ノヴァに対する反抗は容赦なく弾圧するという側面も持っていた。特に3230年から3233年にかけて行われた旧国解体政策では、反乱が続発していた旧ヴァルトランド王国の住民を世界各地に離散させた。この政策は実務よりも見せしめ的な側面が大きかったとされており、これ以降ノヴァに対する反乱活動は世界全体で激減することとなる。このときセナトラ大陸南部に移住させられた人々が建てたのが今日のバフィア帝国であり、セナトラ大陸東部に移住させられた人々が建てたのが今日のライヒ帝国である。現在これらの国は六大帝国の一角として世界秩序に少なからぬ影響を与えている。このことから「今日の地政はシトリウス1世によって築かれた」との言も存在する。


即位時より先帝ノヴァ大帝が描いた世界秩序像を結実させることを目標として掲げており、3238年にほぼその目標を果たし終えると、高齢を理由に退位した(帝位返納)。この権力に執着せず、潔く地位と権力を手放す姿勢は同時代や後代の人々から称賛された。


== 影響 ==


=== 旧国解体政策 ===

旧国解体政策はノヴァの支配に反抗的な人々を民族単位で強制移住させるというものであり、その過程で数万の死者を出す厳しいものだった。シトリウス1世の治世下では、旧ヴァルトランド人に対して一度行われたのみだったが、後代にはこれに触発され解体政策を続発する帝王が出現し、ノヴァによる支配を混乱させ弱体化させた。後代の研究では、シトリウス1世による見せしめとしての解体政策と、後代の帝王による解体政策を別の政治的思想に端を発するものとしてシトリウス1世を擁護する意見がある一方で、解体政策そのものが人道的に間違ったものであり、世界で初めてそれを実施したシトリウス1世には大きな罪があるとする意見も存在する。ホノリウス12世は『帝王列伝』の中でシトリウス1世について「大変優れた人物ではあったが、世間が評価するほどではない」と断じており、この理由として、シトリウス1世はノヴァによる統治のプラスになる数多くの優れた政策を実施したが、解体政策はそれ1つでそれらのプラスをマイナスにできるほどの悪政だったと評価している。


=== 生前退位 ===

高齢を理由に生前退位したことは優れた判断だったと評価されている。先帝のノヴァ大帝が没するまで帝王の座にあったことから、シトリウス1世も没するまで帝位に就いていた場合、世界帝王の位は終身のものであるという認識が世間に定着し、自身の理想とする政策を完遂した後も帝位に執着する帝王の存在により、帝位の流動性が悪化していたと考えられる。シトリウス1世の生前退位はこうした問題を未然に防ぐうえで大きな役割を果たし、特にパクス・ノヴァーナと呼ばれるノヴァの黄金時代には生前退位が一般的であるとの認識が確立されてゆく。


== 関連項目 ==


先代次代ノヴァ帝 ← 3225 - 3239 → ノヴァ大帝メルクリウス1世


代数 人名         即位年 退位年 在位年間

1  ノヴァ大帝      3203  3225  22

2  シトリウス1世     3225  3239  14

3  メルクリウス1世    3239  3243  4

4  シトリウス2世     3243  3256  13

5  シトリウス3世     3256  3270  14

6  ホノリウス1世     3270  3281  11

7  レガリス1世      3281  3283  2

8  シトリウス4世     3283  3298  15

9  メルクリウス2世    3298  3300  2

10  シトリウス5世     3300  3319  19

11  ホノリウス2世     3319  3340  21

12  シトリウス6世     3340  3363  23

13  ホノリウス3世     3363  3382  19

14  メルクリウス3世    3382  3395  13

15  レガリス2世      3395  3413  18

16  シトリウス7世     3413  3419  6

17  シトリウス8世     3419  3424  5

18  シトリウス9世     3424  3437  13

19  シトリウス10世    3437  3440  3

20  マルス1世       3440  3446  6

21  ホノリウス4世     3446  3453  7

22  シトリウス11世    3453  3462  9

23  メルクリウス4世    3462  3470  8

24  メロス         3470  3477  7

25  アポロ1世       3477  3478  1

26  メディクス      3478  3484  6

27  シトリウス12世    3484  3484  0

28  ホノリウス5世     3484  3486  2

29  シトリウス13世    3486  3507  21

30  メルクリウス5世    3507  3508  1

31  シリウス       3508  3513  5

32  エデュカトル     3513  3514  1

33  バルカン1世      3514  3539  25

34  シトリウス14世    3539  3542  3

35  ホノリウス6世     3542  3563  21

36  シトリウス15世    3563  3565  2

37  バッカス       3565  3565  0

38  オリンピア      3565  3577  12

39  バルカン2世      3577  3580  3

40  シトリウス16世    3580  3585  5

41  マルス2世       3585  3594  9

42  ホノリウス7世     3594  3627  33

43  アグリカ1世      3627  3657  30

44  アグリカ2世      3657  3669  12

45  シトリウス17世    3669  3674  5

46  ホノリウス8世     3674  3688  14

47  ハルバ1世       3688  3700  12

48  レガリス3世      3700  3720  20

49  メルクリウス6世    3720  3731  11

50  メルクリウス7世    3731  3736  5

51  レガリス4世      3736  3750  14

52  マルクス       3750  3763  13

53  マルス3世       3763  3781  18

54  ホノリウス9世     3781  3784  3

55  ペルセウス      3784  3804  20

56  バルカン3世      3804  3812  8

57  ヘラクレス      3812  3843  31

58  オリハルコン     3843  3870  27

59  シトリウス18世    3870  3887  17

60  ホノリウス10世    3887  3919  32

61  ハルバ2世       3919  3926  7

62  クロノス       3926  3947  21

63  シトリウス19世    3947  3977  30

64  ヘルメス       3977  4004  27

65  ホノリウス11世    4004  4015  11

66  アポロ2世       4015  4046  31

67  シトリウス20世    4046  4069  23

68  ホノリウス12世    4069  4105  36

69  メルクリウス8世    4105  4113  8

70  ハルバ3世       4113  4134  21

71  ハルバ4世       4134  4170  36

72  ホノリウス13世    4170  4202  32

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