第39話
「それはどうかな?莉子ちゃんは知りたいことがあったし、あいつの君への想いは簡単なものじゃない。あの時でなくてもいつか二人は繋がっていたさ」
それはそうかもしれない。
莉子はあの事を気にしていたし。
「俺もあいつは好きじゃないからね。やり方が汚い。最後は酷い有様だったけど、自業自得だ」
そうあいつの最後は退学処分だ。
積り積もった悪事が原因で。
榎本が席を立つ。
「俺は莉子ちゃんの笑った顔が見たいだけなんだ。代金はコーヒー代でいいよ。ご馳走様」
そう言って榎本は喫茶店から出て行った。
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