遅れての冒険者登録

ついに来ちまったよ・・・。

冒険者ギルド・・・。


姪のリリアに流される形で来ちまったが・・・。

やっぱり周りは若い連中が多いな・・・。

俺みたいな中年おっさんは場違いだろ完全に・・・。



ーーーーー



何だかんだで受け付けにて冒険者登録を終えた。

年齢については一応何も聞かれなかったものの、受付嬢の目がどうも気になった…。


完全に『こんなおっさんが冒険者に?』って思っているように思えた・・・。


「おいおい、なんだあのおっさん・・・」


「いつも闘技場で武器をぶん回している奴だろ?」


「なんだよ、今更冒険者にでもなるってのかよ!?アハハ!」


周囲が完全に俺を笑ってやがる・・・。

そりゃそうだろ・・・


冒険者って言っても始めるのは10代の若いうちから、所詮俺なんて遅咲きの中年冒険者に過ぎない・・・。

笑われて当然だ・・・


やっぱりこのまま立ち去って・・・。


「この人を笑わないでください!」


「はあ、誰かと思ったら最近ブイブイ言わせているリリアじゃね~か!なんだよ、お前そのおっさんの何なんだよ!?」


「この人は私の叔父さんで私の父、ビーディ・ウェルヴァの弟よ!」


「「え!?」」


今度は周りが黙り込んだ・・・。

兄貴の名前を出した途端みんなが静かになった…。


改めて思ったが、本当に兄貴は偉大だったんだな・・・。


ってそんなこと考えている場合じゃねえだろ!?


「おいリリア!何言ってんだよ!」


「え?だって本当の事でしょ?」


「そうだけど、俺は兄貴・・・お前の父さんとは違うんだよ・・・」


と、とにかく今日はもう帰ろう・・・


登録はしたが、クエストなんて受けてたまるか・・・

ここは穏便に・・・


「おい!そりゃ本当なのか?」


「え?」


明らかに質の悪そうな冒険者の男が俺らを睨みつけてきた・・・。

やべえ・・・。

完全に目を付けられた・・・。


「ガルザ!」


「ガルザ・・・?」


男の名前は"ガルザ"と言うらしい・・・。


「リリア、こいつって・・・」


リリアが言うには、このガルザと言う男は見た目通りに相当質が悪い男らしい・・・。

冒険者の権限を利用して私利私欲にまみれているとか・・・。


「おいおいおっさん、本当にあのビーディのなのか?クエスト中にうっかり死んじまったって言うの!?」


な、なんだこいつ・・・

もしかして、兄貴を侮辱しているのか?


なんだこいつ・・・


いつの間にか、俺はガルザこいつに対して凄まじい怒りを覚えていた・・・。


「オモしれえ!おいおっさん、俺と勝負しようぜ!」


「勝負だあ?」


「あんたが本当にビーディの弟ならそれ相応の力くらい持ってんだろ!」


こいつ、中年の体力を見て俺をコテンパンにする気だな・・・。

なんてゲスな野郎だ・・・。

だが、兄貴を侮辱されちゃあ弟として黙っていられねえ!!


「叔父さん?」


「リリア、悪い、俺、あいつの勝負受けるよ・・・」


「え、でも叔父さん!?」


「大丈夫だ!武器は木剣を使う。これならただで済む!」


「へ!逃げるなら今のうちだぜ!」


誰が逃げるか!

若造が!

中年おっさんの体力舐めんなよ!

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