ぽかみすかなしい

年月日不詳





 急に郵送を頼まれて、話半分で相手の名前をメモして慌てて出した。

 「井上しょうじさんって、どんな字ですか?」と聞くと、「池上彰の彰に数字の二だ」との返答。

 「解りましたー」と言ってしたためた封筒は、もちろん『池上彰様』との宛名。

 誰だ? 今、俺の代わりに書いた妖怪がいるぞ! 誰だ!

 別に疲れてたわけでも無い朝一の話。




 最初は、思わなくなったことに驚いてた。以前なら感じたはずの感想が当たり前のように沸いてこない日常に気付いて漸く驚いた。やがて、忘れたことにでは無く、思い出した事に驚いて、驚くことも無くなって、そうやって過ごすんだろうとぼんやり思って、変わらないのは思う側ではないこと、思う側に無いことを考えて、そら寒くなる。

 まあた財布を家に忘れて来てしまった……。財布携帯たばこ。全部五体にあればいいのに。腕なら無くさない。頭なら置き忘れないのに。




 湖畔を排便と読み間違えた。

 湖畔を歩き回る自由 どう似ていたんだろう? 疲れていればいいのに。






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