V活エルフ

椎名富比路@ツクールゲーム原案コン大賞

第1話 初配信エルフ

 森の恵みあれ! 


 はじめまして。私は、居候エルフVチューバーの、『赤松坂・ルイスギル』だ。「ルイス様」と呼んでいいぞ。

 ワケあって日本に迷い込み、なし崩し的に配信をしている。


 私は、お前たちいる世界とは違う次元から来たのだ。最初は右も左もわからんかったが、人間と知り合いになって『Vでもやったら?』と言われたので、始めてみたぞ。


 どうだ、このアバターは? かわいかろう。

「ママ」の自信作だからな。


 ちゃんと服も、全身あるぞ。


 私は実物だと胸はないのだが、この際だから「ドーン!」と盛ってもらった。


 悪堕ちダークエルフモードも開発予定だから、楽しみにしておくがよい。


「ルイスギル様エロスギル」か。トレンド入りしそうなフレーズだな。

 


 おっと。ローアングルは、そこまでだ。



 ママからは、「実物のほうがかわいい」と言われたがな。


 まだこちらの世界は、亜人を受け入れる土壌ができていないらしい。なので、Vアバターで活動することにした。

 私たち亜人が直接関わると、人間のほうが魅了されてしまうのでな。


 ママは慣れているから、めったに魅了されんが。


 もし私が顔出し動画配信などすれば、あっという間にスパチャが飛び交うそうだ。


 私は、エルフでもモテル方ではないんだよなぁ。


 姉さんのほうが器量と要領がよくて、すぐに結婚したぞ。


 私は狩りと地球のゲームばっかりしていたため、婚期逃しまくりだ。 



 

……ん? オトコの声がした、だと?


  

 そうだが。人間と住んでいるからな。


 メシに呼ばれたのだ。メシが冷めるから配信そろそろ打ち切ってくれと。


 違う違う。カレシとかではない。

 

 我々エルフから見た人間なんてな、人間にとっての犬猫と対して価値観が変わらん。


 実は私は、人間を飼っているのだ。


 違う違う。ツガイ、ツガイ。夫婦だな。

 私のいる業界で、「パパ」と「ママ」と呼ばれている存在だな。


 Vで得た収益を一部渡す条件で、人間の家に住まわせてもらっているのだ。私がペットのようなものかもしれんが、「こっちがペットでいいよ」と人間側が申し出てくれたのだ。

 戸籍上、私は二人の養女となっている。

 

「赤松坂」という名字も、「私は居候です」とわかりやすくするための記号だ。


 

 初対面のとき、パパとママは線路に座っていた。

 信用していたVの事務所に、有り金を奪われてしまったらしくてな。

 


 話を聞いて憤った私は、その事務所を壊滅してやった。もちろん、合法的にだ。

 エルフの知り合いはこちらにもいたので、そのコミューンを活用させてもらった。

 相手もバックにゴブリンがいたから、我々も容赦しなかったぞ。

 もし物理的な行為をしてきたら、こちらもわからんけどな。


 むすっ。

 おっ。今のかわいかったか? もっとやってやろう。


 むすっ。プンプン。


 ンフフ……。かわいいやつらよ。



 では、また次回に会おう。

 

 次回は、質疑応答だ。


 それまでに、聞きたいことを用意しておけ。


 

 

 おっと。ローアングルは、そこまでだ。

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