空白の渡り鳥はカオスに堕ちる

ルウとラド

カオス・渡り鳥  前編

虚ろの想区にて、渡り鳥は目覚めた。


エクス視点

エクス「う…あれ、ここは…?僕は、何をして…?」

冷たい風が肌を撫でた感覚で目覚める。

目の前に広がっていた光景は窓ガラスは割れ、瓦礫が積み重なる荒れ果てた大広間だった。

こんな荒れたところで自身は眠りについただろうかと思案した瞬間、無機質なくせにいやに人間らしい声が聞こえた。

デウス・プロメテウス「やあ、お目覚めかい?エクスくん。」

声が聞こえた方向を向けば、そこにはお月さま…いや、デウス・プロメテウスが王座に座っていた。

エクス「デウス・プロメテウス!?…何のようだ。僕はお前にとって利用価値はもうないはずだろう?」

デウス・プロメテウス「確かに少し前までは利用価値は無かった。だけどね、僕はレヴォルたちに絶望を与えたいのさ。」

エクス「その計画に僕を利用しようってことか…。」

デウス・プロメテウス「そう。やはり君は物分りがいいね。」

エクス「目的は何だ!」

デウス・プロメテウス「焦らなくても教えてあげるよ。と、その前にヘカテー…ルイーサがカオステラーとなった方法は知っているかな?」

エクス「あんな胸糞悪い方法忘れられるか…っ!」

デウス・プロメテウス「君もカオステラーとなる条件は揃っている。それどころか生きていながらヒーローが存在している…もしかすれば、想区の主役の座を乗っ取れるカオステラーが生まれるかもしれないと思ってね。」

エクス「僕がそう簡単に従うと思うか!」

デウス・プロメテウス「思っていないさ。だから、殺さない程度に痛めつけてあげるよ。」

そう言い放ったデウス・プロメテウスはカオスヒーローたちを呼ぶ。

ふと、自分の空白の書を探す。

空白の書は普段と変わらずに導きの栞と一緒にある。

一人では相手にしたくない人ばかりだが、死ぬ気で抗ってやる。

エクス「お前の好きにはさせない!コネクト!」

コネクトしてから思った。

なぜデウス・プロメテウスは僕の空白の書を取らなかったのだろう、と。

もしかしたらあいつは、僕にコネクトさせることで得られる利があるのか?

けれど、コネクトを解くわけにはいかない。

やるしかない。

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