罵詈雑言
卯月ななし
第1話 開幕
私が小説を書き始めて、この夏で3年が経とうとしている。恐ろしい話だ。
何処にでもいる本好きの文学少女が、私利私欲にまみれた何とも言えない小説を書いたのが全ての元凶であり、始まりであり、現在こうして駄文を連ねている卯月とか言う作家気取りが生まれた原因であると言える。
昔、想像力を持て余して、思いつくままに色んな話を書いていた。驚くことに、昔の私と今の私は大した差がない。大体1つの話につき、1人ぐらいのペースで死人が出ている。……永遠に中二病と言うのもまぁ悪くはないだろう。しかしこれでも文章力ぐらいは上がっていて欲しいと願っているが、もしかすると私はまだあの無垢な文学少女のままなのかもしれない。
……そんなわけはないか。
――小説が好きだ。
本が好きだ。
物語が好きだ。
読むのも書くのも大好きだ。
きっとあの頃の文学少女に聞いたって同じようなことを言うだろう。今の私よりももっとましな笑顔を顔に浮かべて、明るく答えるだろう。……今は精々薄ら笑いで頷く程度だが。
さて。
ここから、長い私の話が――私が書き続けていた話が始まる。
想像力と好奇心だけで出来た短い話たちだ。
荒唐無稽で、滅茶苦茶で、どれも上手く辻褄が合っていないかもしれない。
けれど私はそんな話が好きなのだ。
……まぁきっと1人ぐらいは称賛してくれるもの好きが居ると信じている。わりかし切実に。
それではがらくたみたいな話をご覧に入れよう。
無事に終幕でお会いできることを祈っている。
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