第43話
「You don't seem to be on much business, so I'm hanging up.(大した用件じゃないようだから切るわ)」
「Wate…(待って…)」とマックスはまだ何か言いたそうにしていたけれど、あたしは強引に通話を切った。
ムカつく。ムカつく、ムカつく、ムカつく!!
何であんたなんかに啓の存在をチラつかせられなければならないの!
ギリギリとシンクのへりを握り、そこから軋んだ音が聞こえてきそうだった。
あたしは食器棚からバカラのグラスを取り出すと、カウンターに並べていたスコッチの一つの瓶を取り上げた。瓶からスコッチをグラスに流しいれ、一気飲みしたときだった。
ピコん…
またもスマホに通知が来た。性懲りもなくマックスからメールかと思ったが、それはあたしが最近始めたSNSの通知で、最近記事を上げてないから何かと思ったら、DMが一通届いていた。
送信先はと”みゆぅ@miz_miyu”となっていてあたしは目を開いた
瑞野さん――――?
まさか”優里”があたしだとバレた?と一瞬汗が額に浮かんだが、DMを開くと
”突然のDM失礼します。
優里さんは何となく信頼できる人だと思って勝手ながらDM送らせていただきました。ごめんなさい。
約束された未来を取り返すのはどうすればいいんでしょう。私は奪い返す勇気も度胸もありません。
優里さんならどうされますか?”
約束された未来。奪われた未来。
それは二村さんとの未来ですか―――?
あたしはスマホを握ったまま、ただ何もできずその場に座り込んだ。
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