愉快犯な神様は異世界を混沌に過ごしたい 〜あのぉ.....インフレも大概にして貰ってよろしいですか?〜

永久の初心者🔰

第1章 転生と狂気の世界の初めまして!

プロローグ

 少女が振り返った。綺麗なピンク色の髪がなびき同じくピンク色の瞳がじっと僕を見つめていた。


「────」


 目の前にいる異質な少女に向かい手が震えながらも僕は勇気を絞り出してこちらを見つめてくる少女に声をかけた。


「貴方は何者なんですか?」


 本能でそんな抵抗が意味のないことなのはわかりきっているが僕は学校で支給されている刀を構えた。

 今一度少女の姿をよく再確認する。

 歳は同じくらいだろうか?だが明らか少女から放たれている圧迫感はたかが同い年の少女からはかけ離れていた。

 そもそも少女には狐の耳とふわふわした尻尾が揺らめいており種族が違うため実年齢がどうとかは分からないのだが.....

 頭には狐を象った面を下げており少女の神秘的な感じがより際立っている。

 服装は.....確か東の国にある着物だったか?授業でうろ覚えな知識を引っ張り出しながらも警戒は緩めない.....何故ならここは立入禁止区域であり、入ることができるのはこの国の冒険者か僕ら学院に通っている生徒だけなのである。もし彼女が密入国者ならいくら命の恩人とあってもそのまま見逃すことはできなかった。

 そして少女はようやく目が合うと何故かすぐ後ろを向きぶつぶつと何かを呟いたかと思うとまたバッとこちらに向き直し大きな声で言い放った。


「また相見えることになるだりょッう」


 ───噛んだ.....いや気のせいか.....

 しかし少女はそれだけ言い残すと綺麗さっぱり姿を消していた。


「一体何者なんだ.....」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ミスったぁ────!しかも噛んじゃったしぃ─────────!」


 その頃少女は恥づかしさに悶え転げ回っていた。

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