第3話 幼馴染以外の高校初めての友達が私ってことね!!
家の前に到着すると、俺は一つ疑問に思ったことがあって恵花さんに質問をした。
「そういえば、今日友達と一緒にパンケーキ食べに行くんじゃなかったの?」
「ああ、それはね、結局穂乃果が用事があってダメになったの!」
なるほど、恵花さんと高崎さんの約束は高崎さんの用事で無しになったの、だからこうして俺に話に来たと言うわけか。
「そ、そうなんだ」
「ていうか、君! パンケーキのこと知ってるんだね! 私、君には話してないんだけどな〜」
あ、これはやばい。
そういえばこの話、俺恵花さんと高崎さんの話を盗み聞しただけだった。
やばいどうしよう、盗み聞きした内容を聞くってキモくないかな?
「ごホン! 聞こえてきたんだ! さっきの恵花さんが俺と蓮の会話を知っていたように!!」
俺はとりあえずそう言って誤魔化した。
「へえ〜まあいいや! それじゃあお邪魔しまーす!」
恵花さんは俺の言葉を軽く流して、俺の家に入って行った。
「へえ〜間遠くんの家って一軒家なのね!」
「まあ、恵花さんは違うの?」
「うち、マンション暮らしだから! 蓮もマンション暮らしでしょ? 穂乃果とは基本的に家では遊ばないし、一軒家ってすごく新鮮!!」
俺は恵花さんを家に招き入れると、彼女は俺の家の中を見渡しながらそう呟いた。
恵花さんってマンション暮らしなのか。
蓮の家に遊びに行く時、蓮がマンション暮らしだから、マンションに遊びに行くけど、マンションってすごいな、すごい高いし、エレベーターがついている。
俺、最初エレベーターが商業施設以外についていることを初めて知って驚いたよ。
「それじゃあ、さっそくゲームをしましょう!」
「うん、うちゲームとか自分の部屋に置いてあるからついてきて」
恵花さんと俺は玄関に靴を置いて廊下を歩いていると、恵花さんにそう説明をして、彼女を案内する形で、階段をのぼり二階にある俺の部屋に向かった。
こんなこと思うのは今更だけど、今、女の子を家の中にあげてるんだったな。
家に女の子なんか蓮の妹を除いて、あげたことがなかったから緊張するな。
そういえば最近、蓮の妹と会わないな。
俺の幼馴染、蓮には一個下の妹がいる。
蓮の妹は、蓮に負けず劣らずの顔とスタイルをしている。
全くあの家族の遺伝子はどうなってるんだ。
そんなことを考えてるうちに俺の部屋に到着した。
「ここが、俺の部屋です」
「うわ〜! なんか男の子って感じの部屋だね!」
俺の部屋には、ゲームのフィギュアや、漫画、ゲームのポスターなど俺のロマンがたくさん置いてある。
「間遠くん部屋にテレビあるんだ! もしかしてここでゲームしてるの?」
「まあ、ほとんどこのテレビに繋げてゲームしてるよ」
「なるほど! それで、遠野くんはどんなゲームを持ってるの?」
「そこのテレビの下にある棚に、ゲームソフトが入ってるから自由に見てよ!」
俺はテレビの下にぎっしり詰まっているゲームソフトの棚を指さして、恵花さんに呟いた。
「それじゃあ拝見させてもらいます〜!!」
「どうぞ」
俺はゲームソフトをたくさん持っている、パープルカードやデラックスファイターズなど、誰も知る人気ゲームはもちろん、イエローダンジョンなど知ってる人が少ないゲームも持っている。
「たくさん持ってるじゃん! それじゃあ最初はやっぱりこれ! デラックスファイターズをやりましょ!」
「OK」
恵花さんは大人気格闘ゲーム、デラックスファイターズのパッケージを俺に見せてきた。
俺は恵花さんからデラックスファイターズのパッケージを受け取り、パッケージからカセットを取り出してゲーム機に差し込む。
しばらくして、デラックスファイターズのタイトル画面がテレビ画面いっぱいに映し出された。
俺たちはそれを見て武者震いしながらコントローラを握った。
「来た来た〜! 間遠くん! 言っとくけど私めちゃくちゃ強いからね! 覚悟してよね!」
「俺だってかなりやる方だと思うよ」
俺たちは興奮様やらぬ中、デラックスファイターズでの勝負を開始した。
デラックスファイターズというゲームは、様々な人気ゲームのキャラクターを選んで、戦うことができるまさに夢の格闘ゲームである。
俺たちはそれぞれキャラクターを選んで、戦いを始めた。
戦いを始めて二分後。
「おりゃおりゃおりゃ〜! くらえ〜必殺技!」
「ちょ!? ちょっと!? いきなり必殺技はずるいでしょ!」
「ふふふ! これは真剣勝負よ! ずるいも何もないのよ!!」
恵花さんは教室では聞いたことのない、声でゲームを楽しんでいた。
俺はそんな恵花さんの様子を見て、本当に彼女はゲームが好きなんだなと思った。
まあ、今までゲームとかに興味がなさそうに見えた恵花さんがゲーム好きっていうこと自体、俺はびっくりだけど。
俺は恵花さんにそんな感想を抱きながら、対戦しているうちに俺は恵花さんに負けてしまった。
「俺の負けか」
「……ふふ! あはは!! こんなに楽しかったの久しぶりかも〜!! あははははは! やっぱりあなたといると楽しいわ!」
彼女はとても楽しそうに大笑いをした。
あなたといると楽しい? 俺と恵花さんは今日初めて会ったはずなんだけどな。
「ああ〜君! こんなに楽しいゲームたくさん持っているなら、早く言ってよ! あなた蓮の幼馴染でしょ? 私たちが話しているときに会話に参加してくればよかったのに〜! ああ〜早く友達になっておけばよかった!」
恵花さんはそう言って笑うが、蓮の友達はクラスのアイドル二人だ。
やはり会話に参加するのがおこがましいと思ってしまう。
「ご、ごめん、なんというか、いくら蓮の幼馴染だとしても、その友達に話しかけるのは、なんというか気が引けて」
「そういえばあなた、クラスで蓮以外と話しているところ見たところないけど、蓮以外の友達はいるの?」
「え? いないけど、俺、人見知りだから」
俺は蓮以外の友達といえる友達が中学生以降ほとんどできたことがない。
小学生の時はそれなりに人と話せて、友達も多かったが、環境の変化で徐々に人と話すのが苦手になった。
そういえば蓮と初めて会ったのは、俺が小学2年生の時だったな。
蓮は確か会った時、人と話すのが苦手で俺が蓮に話しかけたことによって友達になったんだよな。
その人と話すのが苦手な蓮が今や人離さない日はないと言われる、陽キャだもんな。
蓮は本当にすごいな。
「へえ〜じゃあ、幼馴染以外の高校初めての友達が私ってことね!!」
俺がそんなことを考えていると、恵花さんが嬉しそうに呟いてくる。
「な、なんでそんなに嬉しそうなの?」
「だって、間遠くんの高校生活初めての友達ってことじゃない! この私が! そりゃ嬉しいでしょ!」
「それが嬉しいものなの?」
俺は恵花さんの言っている意味がよくわからず、そう言った。
「う〜ん、でも確かに、嬉しいのかはよくわからないけど」
「どっちなんだよ、結局」
まあ、嬉しいかって言われると確かに、蓮以外の友達ができたのって小学生以来だし、そう考えると嬉しいな。
「まあ、そんなことは置いといて! それじゃあ、ゲーム再戦といきましょうか! 次も私が勝つから〜!」
「ま、負けないからね」
恵花さんはコントローラを持ちながら俺に笑いかけてきた。
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