第22話 大量の骨の敵と戦う3

 みんなも必死に戦ってる。俺もみんなの役に立ちたいと思った。俺は、草銃1号、2号にファイア魔法で火力をアップし、草銃1号にエクスプロージョン弾(弱)、もう一方に微炎弾(弱)を装填する。ファイア魔法で強化したことで火力がアップしたエクスプロージョン弾は射撃+爆発ダメージを与え、もう1丁の微炎弾は同じく火力がアップし、射撃ダメージ+持続的な炎ダメージを与えることができる。そして気づいた時には、2丁の草銃を手に持って飛び上がっていた。


 今、約100体のスケルトンメイジが7体のスケルトンキングを取り囲んでいる。魔族の魔物だけあって、なかなか頭がいい。雑魚魔物が強い魔物を守っているのだ

 。

 俺はまず、弱い敵であるスケルトンメイジを片付けることにした。素早く走りながら、スケルトンメイジの氷属性魔法やスケルトンキングの上級魔法を避けつつ、草銃でスケルトンメイジを撃つ。草銃は反動が恐ろしく強いが、走りながらやジャンプしながら撃つ練習をかなりしてきたので、自分で言うのもなんだが、攻撃を避けながら空中で撃つのはお手のものだ。


 スケルトンキングやスケルトンメイジが俺に気づいたのか、氷魔法や精神作用魔法を撃ってきた。攻撃に気を取られて避けきれないと思った瞬間、レーザー先生がバリアシールドで守ってくれた。


 ちなみに、レーザー先生は銃の使い手でありながら魔法の才能も凄まじく、魔法の道を勧められたらしいが、多くの反対を押し切って銃の道に進んだそうだ。そんなに銃が好きなのかと聞いた時にそう思った。


 そして、レーザー先生のバリアシールドのおかげもあり、スケルトンキングを守るスケルトンメイジの群れに一人で突入し、3体ほどのスケルトンキングに銃弾を何発も打ち込むことに成功した。


 ファイア魔法による火力アップ+エクスプロージョン弾の爆発効果、そして微炎弾の燃焼効果もあり、思った以上に効いているようだ。弾が切れたので一旦下がり、再び装填する。そして、再び飛び出した。


 またしても、氷魔法や精神作用魔法、記憶改ざん魔法などの上級魔法が飛んでくる。だが、レーザー先生のバリアシールドに再び守られた。セレナちゃんやレティもファイアシールドなどで氷魔法から守ってくれている。


 俺はまた走り出し、スケルトンメイジをうまく避けながらスケルトンキングの元へ向かう。さっきダメージを与えた奴はどれだ? 2体はダメージを受けたスケルトンキングだと分かったが、残りの1体は分からなかった。ダメージを受けた2体と近くにいるもう1体に銃弾を撃ち込む。


 そして、すぐさまその場から離脱する。レーザー先生やクラスメイトたちの防御魔法のおかげで、何とか離脱できた。すると、離脱した頃にはスケルトンキングを3体討伐できていたことに気づいた。


 これがこの世界での俺の力か。大賢神様と賢神様と俺、そして一部の者しか使えない「銃に魔法を込める」というのは、こんなに強力なのか。それだけじゃない。並外れた身体能力で攻撃をかわしたり、敵の場所にたどり着けたりもした。特訓の成果もあるが、前世の俺が見たら失神するほど驚くだろう。自分で言うのもなんだが、それほど身体能力と銃撃の能力が優れている。


 レーザー先生が言った。

「ヴェス君、化け物か! 私のバリアシールドも自画自賛したいほどすごいと思うけど、君はその年でその驚きを超えるね。私と結婚しないか?」


 唐突にプロポーズされて動揺していると、どこからともなく声がした。

「先生ー、うちの弟に手を出すなよー!」


 お姉ちゃんの登場だ。どこから出てきたのか分からないが、たまにこうやって俺がピンチになると駆けつける。俺が無意識にテレパシーでも送ってるのだろうか。


「冗談だよ。お姉ちゃん、怒らない、怒らない。でも、本当にカッコよかったよ、君の弟君。」

「そういうのは魔物を全部倒した後にしてください!!!」

「あ、ごめんごめん。」


 好意を持たれるのは悪くないが、この二人はいつも争ってる。そんなこと言ってる場合じゃない。まだクラスメイトは戦ってるんだ。俺は再び戦いの集中モードに入った。とりあえず、残りのスケルトンキング4体を倒そう。






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