第13話 魔法学校へ入学早々、、
今日から魔法学校の1年生だ。初日なのでドキドキする。セレナちゃんと友達?にはなったけど、それまでは友達なんてできたことがない。以前住んでいた家の隣に女の子がいて、よく話していたけど、あれって友達って言うのかな?
俺の通う魔法学校は、中規模クラスの学校らしい。ただ、やっぱり銃使いの生徒や先生は少ないみたい。でも近年、銃の価値が見直されてきたそうだ。銃は魔力を消費せず弾丸を撃ち続けられるし、魔法弾薬なら魔力を消費せずに魔法と同じ効果を得られるからだ。そのため、少数だが、銃に関する講義も魔法学校で取り入れられつつあるらしい。
校舎に入って早々、いかにも眼鏡でガリ勉オタクっぽい奴が話しかけてきた。入学早々、嫌な予感がする…。
「君、銃が使えるんですってね。どんな感じなんだい?」
「魔法より威力がないから、大したことないですよ。」
「そうか。魔法は使えないのか。じゃあ、もう下の方のマグナムで女の子を鳴かせたりしたのかい?」
「どうなんだろう…。」
何だこいつ…。初対面でいきなり下ネタをぶっこんできやがる…。それに、まだ入学して2時間だぞ…。そんなわけないだろ…。どこぞの「出会って3秒で合体」かよ…。よし、こいつとは関わらないようにしようと心に決めた。俺も下ネタが嫌いじゃないけど、初対面でいきなり下ネタはさすがに危険人物認定だ。街角アンケートで100人に「こいつは危険人物か関わりたくないか」って聞いたら、100人中100人が「関わりたくない」って言うだろう。
もう一人、話しかけてくる人がいた。
「ヴェスじゃない? 久しぶりだね! この前ぶりだね! 元気にしてた? ちゃんと寝てる?」
あれ? またレティが可愛くなってる? と思ってしまった。それより、この前よりもお姉さんっぽさが全面に出てて「いいぞー」って思い、つい色々妄想してしまった…。
「おーい、聞いてる?」
と返事が返ってきた。
「あ、ごめんごめん。ちょっとこれからのこと考えてた。」
「そっか。」
「元気にしてた?」
「うん! 元気だよ。」
「ほぼ毎日、朝早く狩りに行ってるしさ。」
「そうなんだね。」
次の会話が出てこない。小さい時はその子と話してたし、今はエルフの少女とも話してるけど、それ以外だと姉と母くらいしか話してないから、何を話していいか分からない。
やっぱり趣味の話かな。この世界にマッチングアプリがあったら、趣味欄に何を書くんだろう。山菜取り? 朝の狩り? 銃のコレクション? いかんいかん、会話をしないといけないのに、関係ないことを考えてしまった。俺の悪い癖だ。そうしたら少し気分が悪くなってきた。そんなことを考えていると、
「おーい、ヴェス~。顔色悪いけど大丈夫?」
「ああ、大丈夫だよ。」
「回復術室の先生に診てもらいなよ。」
「いや、大丈夫。」
「本当に?」
「うーん…。」
「私もついていってあげよっか?」
「じゃあ、お願いします。」
支えてるつもりだろうけど、腕を組んでもらった。前世では女の子と腕を組んだり手をつないだりなんてなかったから、何ともいい気分だ。それにしてもいい匂いがする。可愛い女の子のいい匂いって最高だよね。
そういえば、この世界にも香水があるって聞いたな。匂いフェチな俺にとっては、なんて素晴らしい世界なんだと思った。
そうして、回復術室で回復術師の先生の所へ向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます