第21話 聖女と幼なじみと4人での食事3

「それにしても、なんで翔がここに?」




「実は、この前の魔法の授業で伊集院様とペアになり、意気投合したんです!


もっと話してみたくて誘ってみました」




確かに私と翔が幼なじみで仲良いことは知っているだろうし、連れてくるのはおかしいことではないが、


碧人様の前で、翔とさつき様が仲良さそうにするところを見せたくなかった。




おそるおそる碧人様の顔をみると、


やはり不機嫌そうにしていた。




だが、翔はそんなこと全然気にせず、




「おお!サンドイッチどれも美味しそうだな。


美姫はサンドイッチ好きだから良かったな。


そういえばお前小さい頃から食い意地張っていて…」




と、恥ずかしい話をし始めそうだったので、


「翔!やめてよ」と言って、

軽く翔を小突こうとしたとき、


急に碧人様の方に引っ張られた。




「俺も美姫が小さい頃からサンドイッチ好きなこと知ってるけど」




ーそんなこと知っていても得はないのに。


まるで碧人様が嫉妬してるように聞こえる。




碧人様の発言に深い意味ないのにと思いつつ、上手く言葉がでなかったが、


翔がニヤニヤしながら、


「そうかー。じゃあ早速いただきます」と言って食べ始めようとした。

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