第3話 王子の片思い3
そういえば、
思い返してみれば、デートはおろか、
私たちは2人きりでご飯も食べたこともなかった。
お互いの両親も含めて度々食事会が開かれていたため、今まで気にしていなかったが、
周りの婚約者同士やカップルは、
デートに行ったり、お昼ご飯を一緒に食べたりしていた。
ーそっか。聖女のことが好きだから、誘われなかったんだわ。
私は胸が苦しくなるとともに、
このまま結婚していいのか疑問に思った。
聖女である柏原さつき様は、
貴族ではないが魔力が強いため、
特別に魔法学校の入学を許可された。
その魔力は先生も驚くほどで、
100年に1人の才能で、
数々の国の問題を解決したため、
王族に『聖女』と称号を与えられた。
貴族ではないが、
王子と結婚するには申し分がないのである。
私がいなければ、
碧人様はさつき様と結婚できるんだよね、
王子と聖女が一緒にいるところは見たことがないが、きっと私がいるからアプローチできないんだろうー。
私は王子と聖女が上手く行くよう、どうにか上手く婚約破棄できないか考えることにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます