Ego/Space.Online
半目真鱈
第一章 世界の始まり
プロローグ
プロローグ
西暦を飛び越え新たなる世紀へ
機新歴1300年
人類の科学力は遂に神の如き位階にまで高められ、その科学力の前には出来ないことなど何もないと言うかのごとくに、ありとあらゆる欲望を叶える程にまで成熟した。
そんな折に、一つの事件が起こった。
シンギュラリティ事件と銘打ったそれは、遍く人類の全てを恐怖で震え上がらせた。機械が自我を持ち暴走する。そんな二流本家と思うた事態が実際に発生したのだ。
最早そのバグの根本的な部分を治すことは不可能と断定した世界救済委員会は、ここに最終人類戦線と銘打ったアンドロイドを製作した。それこそがデプラ計画と銘打ったそれに、人類は全ての希望を託した。
「そんなCMが人気を博したスペース・ヴァルキュリアってゲームなんだけど、お前もやってみないか?なぁシオッチ」
俺に声を掛けてきたのは、俺の一番の親友でもありライバルでもある箔無零都——通称ゼロがおすすめしたゲームは、俺も効いた覚えが有る。確か電楽を見てるときに流れてきたCMで、人類の科学力が神にも届くほどに成長した世界で、人類軍のアンドロイドと人類の敵である機械が争うゲームだ。
「まぁ良いぜ、ゼロが進めてくるゲームに外れは無いからな。」
「おっとぉシオッチもやる気になったようだな。それで、お前は何時からやるんだ?ゲームのカセットなら、店で販売してるのは見つけたけど」
「マジ?なら今日にでも始めるわ」
俺とゼロが同じゲームをプレイする時には幾つかルールが有る。それは、お互いのプレイに基本的に干渉しない事、それと、お互いが味方でも敵でも関係なしだと言う事だ。
確か、前は会う事すらしなかったっけ?まぁそれも醍醐味だけど、今回のゲームは聞く限りSF世界らしいし、お互いの存在を掛けての戦争とか面白そうだな
「まぁ俺は適当に始めるから、ゼロもいつも通りに」
「あぁ敵の時は容赦なくぶっ殺すからな。お互い楽しもうぜ」
そう言って、学校が終わるまで、ワクワクとした感情を高ぶらせながら、過ごして、学校が終わったら、その足で速攻で店に歩を進めた。そこで、スペース・ヴァルキュリアを買った後に、迷うことなく家に帰ってゲームを始めた。
説明はゼロが言ってたやつだな。シンギュラリティ事件をきっかけにして、人類に敵対心を抱く機械が生まれた事、そして、それから人類はそれに対処するためにデプラ計画とかい言う、まぁおれに言わしてみれば、〈毒を持って毒を制する作戦〉で、その機械共を駆逐しましょうねぇ~って感じのナレーションだった。
「キャラメイクは…うっわスッゲ~数だな。これって、ゲームを始めるまでとんでもなく時間が掛かるんじゃ…」
目の前に現れたコンソールを流し見てみれば、某機動戦士のようなゴテゴテの人型機械や美しい見た目の男女のアンドロイドに、最早ふざけてるとしか思えない寸胴ロボットまで多種多様な見た目のロボットが有った。
ゴリアテ型・ゴテゴテとした機械を主とした体であり、最初からかなりの戦闘能力と大規模な基地を保有しており、改造性能も程々に高い、だが、その巨体故に惑星に直接降りる事は叶わない、それに加えて、演算能力が低いなど、あらゆる面でデメリットが発生する。
ツキヒメ型・人型であり最初から戦闘機能は有り、最小限の基地も保有しており、人型ゆえに人間種からの好感度も高く、演算能力が高いが、その分、最小限の自己改造しか施す事が出来ない
ズンドウ型・戦闘能力は低く、基地は無く、演算能力も低い、機械型故に人間種からの好感度も低いが、その分を補って余りある改造特化であり、改造において右に出る種族は居ない
一先ず種族としてはこの3種だな。それで、最初からブイブイ言わせるけど、デメリットの文面が目立つ種族か、程々の性能だけど大多数が占めるであろう種族が、あらゆる面で不遇だけど、それを帳消しにする程の改造性能か…これは悩むな。
それから約数十分を掛けて、漸くズンドウ型に決めた。それで、ズンドウ型はアバターが固定されるらしく、それは、寸胴体系にマジックハンドの腕、そして、サッカーボールの様に丸い頭だった。
「うわ~…ダッサイわ~」
「あっそうだ。名前とか決めて無かったな。…それじゃあマキナにしょう。それで、最後に決めるのは出身惑星か」
ふむふむ、結構種類が有るな。でも、この体に一番合うのは、多分資源が豊富にあるA型の惑星でしょ。一先ずはここで資源採掘をして、宇宙に飛び出すっていうのが一応の目標かな?
「それじゃあ無限の宇宙にレッツラゴー」
それからゲームを始めたが、今この時は思ってもみなかった。この種族の不遇さを。絶望を…。
—————————
あとがき
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