第41話 ハッピーエンド

 大きな後悔はあるが、ある種の諦めがある。

 運命のような、そんな感じだ。

 僕の人生はこんなものだろう。

 どうやっても結末はバッドエンドだ。

 ここまできたら涙も出ない。




 死体をこのままにはしておけないので、担ぎ上げて下流に運ぶ。

 小さな滝には苦労したが、飛び込めば問題ない。

 体の冷えは気にならなかった。


 500mほど下ると登れそうな低い場所が出てくる。

 しかしここは登ったらまた崖がある天然の罠である。

 もう100mほど進むとやっと本当に登れる場所が現れる。



 50kgの肉の塊を運ぶのは辛かったが、往復で1kmほどの道のりをなんとか運び終えた。家を見るとなんだか懐かしく思えた。

 そして、名残惜しかった。


 しばらくすると警察が来て僕は捕まり、この場所ともおさらばだ。

 捕まるまでに干した肉や魚は食べきりたいな。


 女を畑の近くに下ろす。

 するとそこに日が差し、天使でも舞い降りてきそうな光景になった。


 なんとなく女の顔に目をやると微笑んでいるように見えた。

 この女は僕の生活を破壊できたからハッピーエンドか。

 もともと死ぬつもりだったのかもしれない。

 そのくらいの覚悟はもちろん持っていただろう。

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