エッセイのようなもの(三)

汐なぎ(うしおなぎ)

アラーム

 アラームがりました。

 わたしはアラームを止めようとあたりを見回みまわします。


 ああ。これだ!


 そう思い、私は旦那だんなはなに手をのばします。

 当然とうぜん、旦那はいやがります。


 でも、これをつままなきゃアラームが止められない!


 私は真剣しんけんでした。


 アラームを止めないと旦那が起きてしまう。

 起きないようにそっと鼻をつままなきゃ。


 私は、何度も旦那の鼻に手を伸ばします。

 旦那は嫌がって、私の手をはらいのけます。


 攻防こうぼうをくりひろげること数回。

 私はやっと、それがスイッチではないことに気付きました。


 そう。っているのはスマホにセットしたアラームだったのです!


 私は、今度は一生懸命いっしょうけんめいスマホを探しはじめました。


 そして、スマホが見つかり、やっとアラームを止め……。


 私は、今!


 このエッセイを書いています。

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