創作トリビアティーズ
馬村 ありん
第01回 焦らしのテクニック
読者を引き付けるためのテクニックとして、『焦らしのテクニック』というものがあります。K.M.ワイランド著『アウトラインから書く小説再入門』で紹介されていました。
まず登場人物に「強い動機」「欲望」「ゴール」を与える。そして、すぐにはゴールに手が届かないようにする。
例えば、ジョージ・エリオット「ミドルマーチ」では、下記のように「動機」が設定されています。ある人物は恋人と一緒になりたい。別の人物は過去の犯罪を隠したい。そのまた別の人物は借金を返したい……など。
彼らは何度もゴールに近づいては、押し戻される。それにハラハラして、我々は夢中になって呼んでしまうという。
「焦らしのテクニック」。すぐ使えそうです。
アウトラインから書く小説再入門
著:K.M.ワイランド
訳:シカ・マッケンジー
出版社 : フィルムアート社 (2013/7/25)
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