2つで1つのゲーム
「ゲームの内容は、ポーカーか、大富豪のどちらかをランダムで決めてやるんだ。」
「ランダムってどう決めるんだ?」
「ジョーカーとAを2枚ずつ入れたのは山札を引いて、ジョーカーならポーカー、Aなら大富豪をするんだ。まず、5枚のカードが全員に配れる。次に、手札を見て、1番目の人から3周、カードを山札と好きなだけ交換する。そして、2種類のうちから1種類どちらかのゲームを決め、全員の順位が確定するまで行う。」
つまり、自分を決めてからゲームの内容をランダムで決めるということか。
ポーカーと大富豪で違う役が必要になる。共通して強いのは絵柄カードか。
シクザールが口角を引き上げ、挑発するように笑った。
「どう? もう決まりだよね?」
まるで、僕が選ぶ前から結論が決まっているかのような言い方だった。
「……」
正直な話をすると面白そうではある。この誘いに乗るべきか。
シクザールが仲間になるのであれば、僕にも勝機がありそうだ。
僕一人だけではダメだ。このゲームは個人戦のチーム戦だ。
最低でも2人以上味方がいなきゃ、このゲームは勝てない。
「シクザールは一緒に出てくれるのか?」
「あぁ、ボクはカール君の味方だよ――今
その言葉を、僕はもっと疑うべきだったのかもしれない。
今は――ね。だが、シクザールが参加してくれるんだ。前提条件は整った。
そういえば――。
「アルさんは参加しなんですか?」
アルは苦悶の表情を浮かべ、しばらく沈黙した後、ポツリと呟いた。
「……シクザールと賭け事をするのは、正直ごめんだ。まだ教えてないルールもあるしな。でも、やらなきゃいけないんだろ?」
そう言って、彼は諦めたようにため息をついた。
結局やることになったのは、僕、シクザール、アルの3人でやることになった。
「この3人で勝利しよう!」
僕は、まだ知らなかったんだ。
この先、2人が地獄を創り出すことを。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます