第17話
スレッドを見ていた俺だったが、本当にいいところでスレッドが埋まってしまった。
「次のスレを誰か立てるまで時間あるだろうし、称号を確認しよう。称号の方はスマホのアプリから確認できたよな?」
【称号:初めてのソロ討伐が解放されました。解放者3/44】
(なるほどな。理解した)
明日のキラービーは7だ。
(予想外の展開だな、これは)
蘭華以前の新入りは今回の段階でもう既に死んでるんだな。
だとすればすべて噛み合う。
今回の生存者は俺と涼香と蘭華、通知民。それから
「逆張り民」
ここまで順調に想定通りのシナリオが展開されていた。
しかしここで一石を投じられたような気分ではあるが、悪い気分では無い。
「まぁいいじゃんそういうの」
◇
「佐々木しゃん、今日は7匹でしたんですって」
「ありがとう」
俺の読み通りやはり7匹で正解だったようだ。
「前の新入りは死んでる。で、別のやつが生き残った。今回は結構ゴタゴタと動きがあったね」
ズズっとコーヒーを飲み始めた。
優雅なノンビリしたお昼。
工場にいたときは有り得なかった。休日出勤上等、休みなんてないから。
んで、そうしながら検証して手に入った情報を書き加える。
もちろんSPについてだ。
「俺が入手したSPは1000だった。そして涼香ちゃんが入手したのは2000だったよね」
「はい。蘭華ちゃんの分も分かればいいんですけどね」
「それについてだが、それとなく見てきたよ。スマホ貸してって言ったら喜んで貸してくれた」
「あはは、なんか想像できますね。で、SPは?」
「蘭華は500だった。これはたぶん参加費だと思う」
俺のポイントは1000だ。んで、ここから500を引くと残るのは500。これが何かと言うと
「戦闘に参加したボーナスだと思う。で、ラスキルボーナスが恐らく1000と1番でかい」
「ごめんなさ「謝らなくていい。俺たちは運命共同体。どちらがラスキルボーナス貰っても変わらない」
「♡運命共同体♡キャー♡」
と、何故か喜んでいる涼香は置いておくことにする。情報はまとめたし昼のニュースでも見ようか。
蘭華から「今日私ニュース出るから見てね」と言われたので一応見ておくことにした。
テレビの中の蘭華が喋った。
「皆さん。聞いてください。最近都市伝説になっているダンジョンですが、存在します。私も行きました。これが現地で作成した探索者カードです(スっ)」
「ゴクッ!」
思わずコーヒーを思いっきり飲み込んだ。
喉あっつ。
会場の方からもドヨドヨと聞こえてきた。
「本当にあったのか?」
「ダンジョンなんてもの」
「はい。私はレガシィという方に助けて頂きました。彼がいなければ私はここにはいなかったでしょう」
そこでうっとりとした顔をした蘭華。
「私のために、私を守るために彼は死にものぐるいで戦ってくれてました♡♡ふへ、ふへへ!!レガシィしゃまぁぁぁぁ!!!一生推していきますぅぅ!!」
「止めろぉぉぉぉぉ!!!」
発狂したような声が会場から聞こえて、ぶつっと切れた。どうやら放送事故があったらしい。
そのときだった。
ブー、ブーと俺のスマホが鳴った。
「誰だ?今の俺に電話かけてくるやつなんていないんだが」
表示名を見てみる。
(知らない番号だが……)
「はい、佐々木ですが」
「警察です」
「警察?なんの用?(聞き覚えのない声だな女か?ってかなんで俺の番号知ってんの?)」
「近頃発生している失踪事件について、お話いただきたく」
「なにも知りません」
「毛利があなたなら知っていると言いましたが」
「(はぁ、)だれですか?それは」
「一度お越しいただけませんか?」
「すぐ終わるんですよね?」
「はい」
「録音しましたからね。この通話」
涼香に目を向ける。
「ごめん、ちょっと出てくる」
「はい。また後で」
~例の警察署~
「久しぶりだな。佐々木ぃぃぃ!!!」
「久しぶりに聞いたよその呼び方」
部屋の中にあった椅子に座った。
毛利と向かい合っていた。
「まるで尋問みたいだな。俺はなにかの容疑でもかけられてるわけ?」
「ただ話を聞くだけだよ」
そのときだった。
毛利の隣にいた女も頷く。
「牧瀬です彼の上司です」
「話すことは何もないよ。帰っていいですか?」
ダァン!
机を叩いてくる毛利。
「何様のつもりだ?てめぇ。数日前変なカードを俺に見せてきたよなぁ?!」
「記憶にないな。それよりそれは恫喝か?」
「毛利、やめなさい」
「やめれるかよ」
毛利がスマホを俺の前にスライドさせてきた。
「届いたんだよ。この通知が」
(ダンジョンからの招待か)
「お前だろ?最近噂のレガシィってやつ」
「都市伝説のレガシィ……?!この人がっ……!!」
「知ってること全部話せよ佐々木ぃぃぃ!!この紙に知ってること全部箇条書きしろよ!」
メモ用紙を俺に向かって渡してきたが、笑える。
「だから知らないって。何も話すことは無いって言ったじゃん」
メモ用紙にお花の絵を描いて返す。
ピクピクと頭の血管が動いていた。
「あぁん?な、何様のつもりだこれは」
「やだなぁ。毛利さん。あなたにはそのお花がお似合いだと思って描いただけですよ。んじゃ、帰らせてもらいますよっと」
こいつの頭はお花畑と言うだけの話だ。
俺は椅子を引いて立ち上がる。
あれだけ、門前払いしておいて今さらまともに取り合うと思っているんだろうか?
ガタッ。
椅子を後ろに倒して立ち上がる毛利。
「後がねぇんだ。おい、牧瀬協力しろ、こいつを監禁する」
「何を言ってるの?!」
「最近の失踪事件こいつも噛んでるはずだ。俺ら手柄だぞ?!卵が先か鶏が先か、そんなものはどうでもいい!拘束して拷問でもすれば吐くだろ」
俺はスマホを取りだした。
「録音してるけど、その発言は流石にやばいでしょ?」
「てめぇ……!!!」
毛利が銃を取りだす。
ターン!ターン!ターン!
何度か射撃してきたが。
(体が軽い、弾は遅い)
ダンジョンで手に入れた筋力、それから敏捷が俺に避ける力をくれた。
すいっすいっすいっと、全ての弾丸を避ける。
カチっカチっ!
「あれ、弾が出やがらねぇ」
「弾切れなんだろ?そんなことも知らないのか。小学生でも知ってるだろ」
毛利の手から銃を叩き落とした。
そして、地面に組み伏せた。
「す、すごい……」
はぁ、やれやれ。
「見てないで手伝ってくれませんか?もともとあなたの仕事でしょう?」
「す、すみません!」
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