【KAC20253】地中から見るアルフヘイム
肥前ロンズ
1
――かつて人類によって、腐敗しない物質が作り出された。
安く丈夫であるそれらはとても便利な物であったため、人々は多用することになる。しかし腐ることが出来ないゴミは、やがて自然界を侵食していった。
それは人類も例外では無く、空気から水から、そして糧にした生き物から取り込み、血管が汚染された。
一部の知識層や活動家がその危険性を指摘しても、資本家たちは弾圧し、製造を止めなかった。その物質に生活を依存していた民衆は、自らの生活を変えることが面倒であったため、彼らを鼻で笑っていた。
やがてそれらの物質によって生殖能力に異常をきたし始め、どうしようも無い所まで来た時には、資本家たちは星から脱出していた。
その星に残された人類は、子が産まれることなく、絶えていくのを待つだけとなった。
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